「政権交代」~その時歴史が動いた~
この度の民主圧勝の要因は、4年前の衆院選における「小泉フィーバー」のようなカリスマ性を持った人物に酔わされたわけではない。そして民主党という政党に然したる魅力を感じたわけでもないだろう。にも関わらずこれほど大差の結果となったのは、自民党に対する国民の怒りが沸点に達していた故に他ならない。大敗した自民は、結果を真摯に受け止め再起に向けて立て直しを図ってほしいものだが、大勝した民主は、決して国民はこの議席数ほどの期待も信用もまだ持っていないことを理解しなければならない。
「政権交代」は望んだものの、民主党のマニフェストの内容全てを望んだわけではない。鳩山さんは「全ての公約実行に向けて」と声高に言っていたが、「高速道路無料化」や「子ども手当」などのバラマキ政策は否定的な声も多いし、「外国人参政権」など多くの国民が望まないであろう主張も存在する。しかし、政権交代を支持した有権者が共通して最も望むのは、マニフェストの筆頭である「官僚主導政治からの脱却」と「無駄遣いの排除」である。はたして民主党にそれが出来るかはわからないが、少なくとも自民党には絶対に出来ないと有権者は判断したのである。逆に言えば、もし民主がそれを出来なければ、最長でも4年後に行われる衆院選において今回の自民以上の惨敗を喫するだろう。そのための308議席であることを肝に命じてほしい。
とにもかくにも「政権交代」がもうすぐ実現する。拭いきれない懸念はあるが、今はとにかく「新政権」に期待したい。
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下記、記事本文引用
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<衆院選>民主党が単独で308議席獲得 自民は歴史的惨敗
第45回衆院選は30日、投開票され、480議席のうち民主党が小選挙区と比例代表を合わせて単独で過半数(241議席)を大きく上回り308議席を獲得した。1996年の旧民主党結党以来、13年で悲願の政権交代を果たした。93年衆院選で自民党が過半数を割り込み非自民8党派による細川連立政権が発足したが、2大政党間の政権交代は戦後初めてで、戦後政治の大きな転換点となる。首相指名選挙をする特別国会は9月14日の週にも開会、民主党の鳩山由紀夫代表が首相に指名され、同党を中心とした連立政権が発足する。
与党は自民、公明両党で公示前の計331議席から計191議席を減らし、自民党は1955年の結党以来、初めて第1党の座を失う大惨敗を喫した。麻生太郎首相は30日夜、NHKの報道番組で「責任を負わなければならない」と述べ、自民党総裁の辞任を表明した。
自民党総裁の任期は9月末で、特別国会後に総裁選を実施し新総裁を選出する。来年夏の参院選に向け党勢の立て直しを迫られるが、新執行部にとって苦難の船出となる。
民主党は小泉改革で広がった格差への対策として、マニフェスト(政権公約)に子ども手当の支給、高校教育の無償化、農家への戸別所得補償、高速道路原則無料化などくらしを重視する政策を盛り込み、実現を訴えてきた。
前回の05年衆院選で民主党は大都市部で苦戦し、東京では菅直人代表代行の1議席しか獲得できなかったが、今回は21議席を奪取。首都圏の埼玉、千葉、神奈川でも復調を果たし、自民党が86年に獲得した戦後最多の300議席を上回った。
民主党は、すべての常任委員会で委員長ポストを独占したうえで委員の過半数を確保できる議席数である絶対安定多数(269議席)を超え、政権与党として安定した議会運営が可能となる。
民主、社民、国民新、新党日本の4党では319議席で、参院で否決された法案を衆院で再可決できる320議席には達しなかったが、民主系の無所属2人を加えると320議席を超えた。
自民党は景気対策の継続と自公連立政権の実績を訴えたが、国民の間に「政権交代」への期待感が広がる中、牙城としてきた地方の小選挙区でも多くの議席を失った。首相経験者では海部俊樹元首相が落選した。
公明党も「政権交代」ムードが高まる中で苦戦を強いられ、太田昭宏代表はじめ小選挙区で立候補した8人全員が落選。比例代表も公示前の23議席を下回った。
自公批判を前面に出したみんなの党は公示前議席を上回った。共産党は9議席、社民党は7議席を獲得し、それぞれ公示前議席を維持した。国民新党も政権交代選挙の中で埋没し厳しい戦いを強いられた。
今回の選挙では、比例代表で民主党の当選枠の数が立候補者数を上回るなど計4議席が他の党に割り振られる事態となった。民主党では比例近畿ブロックで2議席が自民、公明両党に振り分けられた。また、みんなの党では東海、近畿両ブロックで1議席ずつ獲得できる得票に達したが、重複立候補者が小選挙区で得票率10%に届かず、復活当選できず、東海は民主に、近畿は自民に回った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000036-mai-pol
by sakanoueno-kumo | 2009-08-31 16:31 | 政治 | Trackback(1) | Comments(6)
第45回衆議院議員選挙はマスコミ各社が報道していた数字を大きく裏切ることなく、民主党の圧勝で幕を閉じました。おそらく鬱積していた人々の不満がマグマのようにたまりたまって噴火した、というたとえが一番妥当かもしれないですね。そういった意味では多くの民主党の候補が(真の意味で)信任されたというのではなく、“政権交代”という変化への信任という風に個人的には思います。ま、そんな中でも、気になることがいくつか見受けられましたのでちょっとご紹介。 ひとつは福井県。小選挙区すべてが自民党候補の当選です。1区は小...... more
消費税を上げずに4年間!の問いに、〜あげなければならない事は、きちんと国民に情報公開し、納得してもらって、あげるしか無い...と....ん?増税しなくても、大丈夫と言っていたのは、どこに行ったのだろう....。
雲行きが怪しくなるのは、結構はやいかもしれない...と、思う私でした。
私は過大評価はしてないつもりですし、公約の半分も実行出来れば上出来だと最初から思っています。(実際実行してほしくない公約もありますし・・・)
とりあえず初めからネガティブな見方は避けようと思っています。しかしどうしても譲れない部分はあります。そこを裏切られたときには容赦しません。と、一市民の私が言っても効果はないだろうけど・・・。とりあえず、しばらく見てみようと思います。
これで一時日本中が「北へ返さない」で、止めた
拉致被害者問題にピリオドが打たれました。
(社民の方々は、この問題には当時かなりひどい発言をして
います)ソマリア問題などはさらにお粗末で、各国は軍を派遣
している所に、海保だけ出すのであれば、通信回線からして
違うんですから連携はとれなくなります。
加工貿易国でありながら、国際協力は嫌というのは
正直問題ありすぎです。
地球温暖化対策に関しても、さほど努力などしない
米中に比べ、日本はそれなりに官民挙げて取り組んでいます。
その上の25%。目標としてはいいですが、具体的努力に
一般家庭は年間36万円ほどのコスト協力をしなければなりません。ネガティブになりたくなくても、あまりいい話が流れて
来ないので、困ったモノです。
温室ガス削減の件ですが、目標としては評価したいと思います。少なくとも経団連と一対の自民党では絶対打ち出せない目標ですから。それと「中国や米国などの参加を前提とする」という言葉にも期待したいと思います。各家庭36万円の負担という話ですが、これから行おうとする対策は含まれていない計算だそうで一概には言えないようです。90年以降、企業はかなり努力をしてきていてそれなりの成果は上げてきていますよね。にも関わらず90年比で14%も増えているのはほとんどが一般家庭だと聞きます。未来を考えると、私たち市民もある程度の協力は仕方ないと思います。ということで、私も今日からPCのスクリーンセイバーをやめて省電力設定にします。かなり小さい努力ですけど・・・。(笑)
社民の拉致被害者への謝罪の影で辻元さんなどは
「日本は歴史的罪を償っていないのに、数人連れ去られたくらいで」
という旨の発言をしていますし、
彼等は拉致問題解決のために、何をしましたか?
支援の一つもせず、自民と官僚が拉致被害者家族を
話し合い、事を進めてきたのです。
そういえば阿部知子議員は、選挙の公約で
「私は北朝鮮と強いパイプがあるので単独で
北朝鮮に行ってでも拉致被害者を帰国させる」
と堂々と言っていましたが、選挙後は何一つ言っていません。
温室効果ガスの「目標」は確かに自民の方が低いですね。
私たち市民の協力も、大いにするべきですが、
そのために高級乗用車並の価格のソーラーパネルを、
どれだけの家庭が設置できるのでしょう。
ソーラー発電の余剰電力を、電力会社は買い取り義務付けな
わけですから、その分各家庭が支払う電気代上乗せになります。
どれだけ上乗せかは、その実わかりませんが
7倍10倍の試算も出ています。
そこにガソリン。ガス等総てが上がっていきますから、
かなりのコスト高生活は余儀なくされるでしょう。
温室効果ガスの25%という目標は、達成できると本気で思っている人は少ないでしょう。8%という自民党案の方が現実的な数字なのでしょうね。実際8%という目標も難しいのかも知れません。私のような素人には数字の設定まで判断がつきませんが、身の回りに起こっているゲリラ豪雨や海水温度の上昇による水産物への影響、日本近海で突然発生する台風など様々な深刻な問題が急を要することは肌で感じます。難しい問題ですね。