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夏休み丹波路紀行 その2 「質志鍾乳洞」

船井郡京丹波町にある京都府唯一の鍾乳洞、質志(しずし)鍾乳洞に行きました。
昭和2年(1927年)に発見されたというこの質志鍾乳洞は、高屋川最上流部の標高約400メートルに位置し、洞の長さは約120メートル、入り口から最深部までマイナス25メートルと規模は大きくありませんが、竪穴型の珍しい鍾乳洞です。
発見された当時は鍾乳石石筍も多くあったそうですが、今ではその多くが折損、破壊されてしまっています。

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現地の観光客用の説明看板によると、はるか昔(約2億6千〜7千年前)このあたりは海の底だったそうで、貝殻やサンゴといった石灰質の生物の死骸が積もって堅い石灰岩が作られ、やがて陸地になると二酸化炭素を含む雨水により、何万年もかけて石灰岩が溶かされ、この鍾乳洞が出来たのだとか。
ここ京丹波町は京都府の中部にあり、日本海と瀬戸内海のほぼど真ん中あたり。
このあたりが海の底だったとすれば、その頃の近畿地方はほとんどが海だったのかもしれませんね。

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中に入るとひんやりとした空気に身体が包まれます。
この日は気温35度以上の猛暑日でしたが、洞の中は季節に関係なく8度から12度あたりの気温を保っているそうです。
ここまで来る道中はかなりキツイ山道を登ってきて汗びっしょりでしたから、その汗が一気に冷やされて気持ちいいのなんのって、天然クーラーですから節電も関係ありませんしね(笑)。

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大人は屈まないと潜れない狭い場所を進むと、ほぼ垂直にかけられた梯子を降りていきます。
これが結構ヘビーな梯子で、小さい子どもや高所恐怖症の人は無理かも。

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梯子を降りて写真を撮影していると、目の前を何か黒い物体が横切りました。
どうやらコウモリだったようです。
驚きました。

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ここが発見された当時、この辺りに住む古老たちが、はたしてこの鍾乳洞は何処まで続いているかと話題になったそうで、とりあえず犬と鶏を洞内に入れたところ、犬は途中で引き返し、鶏は3kmほど離れた大原神社の下の洞穴に出てきて大きな声で鳴いた・・・という伝承が残っているそうです(これも現地の説明看板に紹介されていた話です)。
犬と鶏にしてみれば迷惑な話ですけどね(笑)。

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どこがどう地蔵なのかよくわかりません(笑)。

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周辺は質志鍾乳洞公園としてキャンプ場やバーベキュー施設などがあり、釣り堀ではニジマス釣りが楽しめるようです(小さい子供はつかみ取りもできるようです)。
洞の中は涼しくて気持ちがよかったんですが、道中がハードな山道のため駐車場に戻ったときには結局汗びっしょりでした(笑)。
もう少し心地よい季節に訪れることをおすすめします。

そんなこんなで、もうちょっと続きます。


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by sakanoueno-kumo | 2012-08-29 18:46 | 京都の史跡・観光 | Trackback(1) | Comments(0)  

Tracked from 平太郎独白録 親愛なるア.. at 2012-09-12 18:23
タイトル : こんなことやってる場合じゃないんだけどの秋芳洞の旅
親愛なるアッティクスへ この夏、あまりにも忙しすぎて、どこも行ってなかったのに気づきました。 で、夏休みも終わろうとしているので、むちゃくちゃな多忙さの中ではありますが、今年の夏は今年しか無いからな・・・と思い、ガキ連れてどこかへ行こうと・・・。 ところが、今時のガキは忙しすぎて、朝は10時頃にしか帰ってこないが、夜は19時には帰ってこなければいけないなどという・・・。 やむを得ず、10時半頃から車を出して、ここ(←)行ってきました。 最初、熊本城行って阿蘇から温泉行って・・・と思っ...... more

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