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明治日本の産業革命遺産の世界文化遺産登録に思う、世界遺産の価値。

明治日本の産業革命遺産の世界文化遺産登録に思う、世界遺産の価値。_e0158128_17402144.jpg先般、「明治の日本産業革命遺産」と銘打った日本各地23ヵ所の史跡が、一斉に世界遺産登録となりましたね。
この日を目指して活動されていた関係者の方々は喜びでいっぱいだと思いますが、昨年は群馬県の富岡製糸場、一昨年は富士山、たしかその前の年は岩手県の平泉と、このところ毎年、世界遺産が増えているようで、しかも今回は一気に日本各地に23ヵ所も世界遺産が誕生したわけで、喜ばしい反面、なんか有り難みがなくなってきたような気がしないでもないです。
まあ、世界でいちばん世界遺産が多いイタリアには、50もの登録があるそうですから、そう考えれば、日本は今回で19番目の世界遺産登録ですから(今回の登録は23ヵ所の構成資産としてカウントはとなります)、世界的に見れば、特別多いというわけではないようです。
歴史の深さで言えば、日本はイタリアに決して引けをとらないですからね。
(上の写真は6月25日に発売された富岡製糸場の記念切手です。これが発売された数日後に、このたびの世界遺産登録が決定されました。来年あたり、また今回分の記念切手が発売されるんじゃないでしょうか。)

ただ、今回の抱き合せ登録というのはどうなんでしょうね。
古都京都古都奈良も一括で世界遺産に認定されていますが、あれとはずいぶん違うように思います。
全部ひっくるめてカウント1ということは、穿った見方をすれば、ひとつひとつ単体では世界遺産に登録されるほどの価値がないものを、まとめて明治云々といった付加価値をつけて、無理やり世界遺産にしてしまったように思えてなりません。
だって、同じような明治の産業遺産でも、昨年の富岡製糸場は、それ単体で世界遺産に登録されたわけですし、一括登録されている京都や奈良に至っては、単体でも世界遺産の価値があるものばかりだということは、誰もが認めるところです。
それと比べたら、ずいぶんショボい・・・失敬、見劣り観は否めないんじゃないでしょうか(実際、わたし個人的な観点からでも、これまでの18の世界遺産はすべて登録前から知っていたものばかりでしたが、このたびの23資産のなかには、今回はじめて知ったものもあります)。

日本の遺産が世界遺産となって各国から注目されるのは喜ばしいことですが、何でもかんでも登録すりゃいいってもんでもないと思います。
歴史の深いわが国ですから、もっと歴史的価値の高い遺産は他にたくさんあります。
寺社仏閣城跡など、同じような史跡をたくさん登録してもしょうがない、といった考え方もあろうかと思いますが、そもそも世界遺産の概念は、世界各国の歴史的価値のある遺跡や建築物などを、国の垣根を超えて世界じゅうの人々で守っていきましょう!・・・というものであって、観光誘致が目的ではないですからね。

わたし個人的には、このたび世界遺産となった場所には、ほとんど行ったことがありません。
などはかねから行きたいと思っていた場所のひとつでしたから、これを機にぜひ足を運んでみたいと思いますが、今回の構成資産はほとんどが炭鉱跡やら製鐵所跡造船所といった産業革命の施設なのに、その中で、萩城下町松下村塾だけ、明らかに他と異質な存在ですよね。
これって、やっぱ政治力ですかね?
こんなところにも政治家の力関係や下心が見えると、なんかシラケちゃうんですよね。
誰とは言いませんが・・・。


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by sakanoueno-kumo | 2015-07-08 17:46 | 時事問題 | Trackback | Comments(0)  

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