真田丸 第45話「完封」 ~大坂冬の陣と真田丸の戦い~

 いよいよ「大坂冬の陣」です。その戦端が開かれたのは、慶長19年(1614年)11月19日の「木津川口の戦い」でした。木津川口の砦は豊臣方・明石全登が兵800を率いて守っていましたが、その全登不在中に徳川方・蜂須賀至鎮軍の急襲を受け、豊臣方は壊滅します。


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 次に両軍が対峙したのは、11月26日の「鴫野・今福の戦い」でした。鴫野の戦いは豊臣方・井上頼次隊と徳川方・上杉景勝軍が衝突した戦いでしたが、ドラマでは井上頼次が出ていなからか省略。今福の戦いのみ描かれました。豊臣方の矢野正倫飯田家貞が兵300で守る今福の砦に、徳川方・佐竹義宣が兵1500を率いて襲撃。これを見た豊臣方は、木村重成隊が来援し、さらに後藤又兵衛基次隊も救援に駆けつけ、一時は佐竹隊を押し返す善戦を見せますが、その後、徳川方は鴫野の戦いを制した上杉軍らが来援し、結局、豊臣軍は後退します。


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 さらに11月29日には、豊臣方・大野治胤隊と徳川方・九鬼守隆軍らが対峙した「野田・福島の戦い」で徳川方が勝利し、同日に起きた博労淵の戦いでも、徳川方の圧勝に終わりました。この博労ヶ淵砦を守っていた豊臣方の薄田兼相は、あろうことか遊郭に行っている間に砦を落とされるという大失態を犯しており、味方から「橙武者」とあだ名されて嘲りを受けたといわれています(は、酸味が強くて食べられず、正月飾りくらいにしか使い道がないため、見かけ倒しを意味しました)。ドラマでは、この博労ヶ淵の戦いを、真田信繁織田有楽斎長益内通を確かめるために撒いたに使っていましたね。実際、このときの大阪城内は、内通者だらけだったと言われています。


 かくして、豊臣方の築いた砦はことごとく徳川軍の攻撃によって落とされ、残るは真田信繁隊の守る真田丸だけとなったわけです。


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 真田丸の兵は約5000だったといわれます。一方、寄手の徳川方は、前田利常、松平忠直、井伊直孝らの軍勢、約2万6000の兵だったといわれ、兵力の差は歴然としていました。真田丸を包囲した徳川方は、塹壕土塁を築いて戦いの準備を進めていましたが、これを見た信繁の兵は、真田丸近くの篠山からその作業を妨害すべく射撃を繰り返します。これに業を煮やした前田勢は、12月4日、本多政重らを先鋒として篠山に攻め込みますが、このとき真田隊の兵は既に真田丸に退却しており、篠山はもぬけの殻でした。そこへ真田軍の兵が盛んに前田勢の兵を挑発したため、前田勢は一気に篠山を駆け降りて真田丸に突撃します。しかし、これこそが信繁の策略だったわけです。


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 このとき、大阪城内で火薬庫が爆発する事故が起きるのですが、これを豊臣方に潜入した徳川方内通者の仕業と勘違いした前田勢は、いっそう勢いにのって突進します。ドラマでは、これも佐助が仕組んだ策略だったように描かれていましたね。あるいそうだったかもしれません。ここぞとばかりに真田丸に押し寄せた前田勢の兵たちは、一斉に柵を破って空堀のなかに飛び込み、そこから真田丸の城壁をよじ登りはじめます。この様子を見ていた真田方は、「待ってました」とばかりに一斉射撃を開始しました。このときの様子を『大坂御陣覚書』では、「弓・鉄砲にて打ち立てること雨の如く」と記されています。空堀のなかの前田勢の兵たちは為す術もなく、ただ弾丸の的となるばかりでした。松平勢の抜け駆けに遅れを取るなとばかりに続いた松平軍、井伊軍も同じで、徳川方はおびただしい数の戦死者を出します。


 『孝亮宿禰記』によると、「越前少将(松平忠直)の勢四百八十騎、松平筑前(前田利常)の勢三百騎死す。このほか雑兵の死者その数を知らざる風聞これあり」とあり、『東大寺雑事記』には、「大坂之城大ゼメ、今日迄ニヨセ衆一万五千人程打ルト云々」と記し、『言緒卿記』にも、「大坂城責アリテ、寄セ衆ノ人数多く損ズと」とあります。徳川方、痛恨の大敗北でした。真田信繁という名が、歴史に轟いた瞬間です。


春「いくさが終わったら、また豊臣の世が来るのですか?」

信繁「たとえ勝ったとしても、もはや徳川の天下が動くことはあるまい。」

春「では、秀頼公は?」

信繁「ひょっとすると、一大名としてどこかを治めることになるかもしれぬな。」

春「そのとき旦那さまは?」

信繁「思うところはあるが・・・。まだこれからどうなるか。」


信繁の「思うところ」というのは、なんだったのでしょうね。



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by sakanoueno-kumo | 2016-11-15 22:07 | 真田丸 | Trackback(1) | Comments(0)  

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