太平記を歩く。 その43 「道誉桜(清瀧寺徳源院)」 滋賀県米原市
滋賀県米原市の清瀧寺徳源院に、佐々木道誉(高氏)が愛したと伝わる桜、通称「道誉桜」があると聞き、遠路訪れました。
道誉の時代、このあたりは佐々木京極氏の居城・柏原城があったとされています。
清瀧寺徳源院の正門です。
「史蹟 清瀧寺京極家墓所」と刻まれた石碑があることでわかるように、ここは京極家の菩提寺です。
そして、これがその「道誉桜」。
現在の「道誉桜」は二代目だそうです。
それでも、樹齢約350年と伝わり、幹周は2.3m、樹高は約15mあります。
わたしの妻と娘を比較の対照にしてもらえば、そのスケールが伝わるでしょうか?
エゾヒガンザクラの一種で糸ざくらとも呼ばれるそうです。
わたしたちのよく知るソメイヨシノに比べると、小さな花びらが特徴です。
ちなみに、ソメイヨシノはエドヒガン系の桜と日本固有種のオオシマザクラの雑種の交配で生まれた桜で、単一の樹を始源とするクローンだそうです。
ソメイヨシノが日本全国に植えられ始めたのは明治中期だそうで、したがって、「道誉桜」のように全国にある樹齢数百年といわれる桜の大樹は、すべてソメイヨシノではありません。
境内にある県指定の重要文化財の三重塔前には、三代目の道誉桜も植えられています。
三代目は昭和52年(1977年)に植えられたそうで、まだ樹齢40年の若者です。
塔は、寛文12年(1672年)に讃岐国丸亀藩主の京極高豊が建てたものだそうです。
二代目と三代目をワンフレームに。
手前が三代目、奥が二代目です。
本堂と位牌堂です。
ここを訪れたのは先週の4月15日の土曜日で、実はこの日、天気予報がはずれて午前中は雨で、仕方なく雨の中の桜を撮影して別の場所に移動中、にわかに天気が好転して晴れてきたので、午後からの予定を変更して、もう一回ここに戻ってきて撮影しました。
戻ってきて良かった。
最後に、お堂裏の庭園の写真です。
道誉の時代からずいぶん時代が下った江戸時代のものですが、県指定の名勝で、秋には紅葉が美しいそうです。
庭園の端に見える白塀の向こうは京極家の墓所があります。
次稿では、その墓を紹介します。「太平記を歩く。」シリーズの、他の稿はこちらから。
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by sakanoueno-kumo | 2017-04-21 07:26 | 太平記を歩く | Trackback | Comments(0)