2017年 07月 31日 ( 1 )

 

おんな城主 直虎 第30話「潰されざる者」 百尺竿頭進一歩、大死一番絶後再蘇

 駿府の今川氏真に呼び出されて、気賀に新しいを作ることを認める代わりに、井伊家を取り潰す手助けをするよう求められた瀬戸方久。三河の徳川家康との戦いに備え、その間に位置する井伊谷を今川の直轄領にしたいというのがその狙いで、具体的には、2年間据え置きになっていた井伊谷に対する徳政令を発布し、井伊家の領国経営を立ち行かなくしてしまおうという筋書きです。その対価として、方久の所有する土地、財産に関しては安堵する・・・と。


 これらはすべてフィクションですが、荒唐無稽な創作ではなく、史実、通説を上手く利用した上手い設定でした。方久が井伊家潰しに加担したという話は創作ですが、氏真から方久が徳政令発布後の安堵状を得ていたのは史実で、堀川城の根小屋に方久が蔵を設けたのも本当です。ただ、歴史家・楠戸義昭氏の著書によれば、方久が安堵状を得たことは方久を支援してきた井伊直虎にとっても望むところで、また、堀川城の蔵は、氏真が方久に命じて作らせたとしています。史実はひとつでも、見方を変えればぜんぜん違う解釈に描けるんですね。


 氏真の命を受けた関口氏経が井伊家を訪れて徳政令を行うよう下知していましたが、これは史実に沿った設定で、このあと、直虎は氏経と連盟で徳政令を布告することになります。百姓たちが氏経の元に押しかけて座り込みをしたという記録はありません(笑)。


 で、小野但馬守政次ですが、いよいよ直虎との関係が大きな山場を迎えそうです。少しネタバレになりますが、通説では、政次はこの徳政令発布から氏真と家康、そして武田信玄らの戦いの混乱に乗じて井伊谷を乗っ取るものの、すぐさま徳川軍によって奪還され、その後、処刑されます。しかし、この物語での政次は、今川の犬の仮面をかぶった直虎の。どう物語を展開していくのか興味深かったですが、どうやら、その方向性が見えてきたようです。


 百尺竿頭に一歩を進む

 大死一番絶後に再び蘇る


 久々に禅語が出ましたね。たとえ頂点に達していても、決して現状に満足することなく、次なる一歩を見出さなければならない。死んだつもりになって挑めば、たとえ失敗しても、必ず再び挽回できる・・・といったところでしょうか?


あえて井伊を潰して今川に領地を差し出し、その後、徳川の協力を得て取り戻す。まさしく、「大死一番絶後に再び蘇る」ですね。直虎がこの時点でそこまでの計算をしたかどうかはわかりませんが、歴史はまさにその道をたどります。ただ、その生贄になるのが、政次なんですね。


 政次「俺を信じろ。信じろ、おとわ。」


 但馬ロスが近づいています。



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by sakanoueno-kumo | 2017-07-31 19:30 | おんな城主 直虎 | Trackback | Comments(0)