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太平記を歩く。 その86 「楠木正成奉納の灯籠(極楽寺)」 大阪市住吉区

大阪市住吉区にある極楽寺に、楠木正成が奉納したと伝わる灯籠があると聞き、足を運びました。

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門の横にある石碑には、「毘沙門天王」と刻まれていたそうですが、表面が削れて「天王」の部分が確認できません。

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その右上には「楠正成」と刻まれていますが、その後は読解できず・・・。

いつの時代に建てられた石碑かはわかりませんが、かなり古いもののようです。


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本堂左に見えるのが、正成が奉納したと伝わる灯籠です。

極楽寺の創建は不明ですが、本尊の毘沙門天は聖徳太子の真作で、ここから南に広がっていた榎津庄(奈良~平安期に見られる郷)にあった寺のものと伝えられています。


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正成の父が子供を授からないのを悲しみ、この毘沙門天王に50日の願をかけたところ、妻が身ごもり誕生したのが、のちの正成だったとの伝承があります。

この話を父母から聞かされていた正成は、後醍醐天皇(第96代天皇・南朝初代天皇)の住吉行幸に同行した折にここに立ち寄り、報恩のため石灯篭を寄進したと伝えられます。


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灯篭には「建武三年三月楠木正成建」の銘があるとのことですが、表面の風化が甚だしく、その銘を確認することはできません。


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でも、建武3年(1336年)3月といえば、打出合戦足利尊氏を撃退してから1ヶ月後のことで、後醍醐天皇の住吉行幸のときではないんじゃないかと。

まあ、伝承なんて、そんなもんでしょうけどね。


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境内には、「正成手植えの楠」と伝わる巨樹がそびえます。

確かに大樹ではありますが、樹齢700年近いとは思えないような・・・。


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伝承が本当なら、正成はこの灯籠を奉納した2ヶ月後、湊川の戦いで討ち死にすることになります。




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by sakanoueno-kumo | 2017-07-14 01:39 | 太平記を歩く | Trackback | Comments(0)  

太平記を歩く。 その46 「観音正寺~観音寺城跡(前編)」 滋賀県近江八幡市

琵琶湖の東岸、滋賀県近江八幡市にある標高433mの繖山(きぬがさやま)にやってきました。

この山の山頂付近に観音正寺という大きな寺院があり、その背後には、室町時代から戦国時代にかけて近江国南半部を支配した佐々木六角氏の居城・観音寺城跡があります。


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参道入口にある観音正寺全景です。


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寺伝によると、推古天皇(第33代天皇)13年(605年)、この地を訪れた聖徳太子のもとに人魚が現れ、「もとは漁師だったが、魚を殺生しすぎてこんな姿になってしまいました。太子さまがお堂を建てて、観音さまをお祀りしてくれれば、この苦しみから解放されます。」と訴えたそうで、その願いを聞き入れた聖徳太子は、千手観音菩薩像を刻み、同地に観音正寺を興したといいます。

にわかに信じがたい話ではありますが、その人魚のミイラと称するものが最近まで同寺に保管されていたそうですが、平成5年(1993年)の火災で焼失したそうです。

ホントかなあ。


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参道の崖には、巨岩を天然の祠とした「奥の院」があります。


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巨岩に神が宿るとする原始的な磐座信仰は古代からあり、聖徳太子が観音正寺を興す以前から、繖山は信仰の山だったようです。

その点は、「その1」「その2」「 その3」で紹介した笠置山と同じですね。


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境内の入口にあたる権現見附の石垣です。


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そして観音正寺境内。

露天に立つ仁王像というは、珍しいですよね。


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『太平記』との関連は、元弘3年(1333年)に足利高氏(尊氏)ら討幕軍に攻められた六波羅探題北条仲時が、後伏見上皇(第93代天皇)、花園上皇(第95代天皇)、光厳天皇(北朝初代天皇)を伴って東国に下ろうとした際、ここ観音正寺を両院やと天皇の宿舎に充てられたと伝えられます。


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本堂です。

以前の本堂は平成5年(1993年)に火災で焼失し、現在の本堂は平成16年(2004年)に再建されたものだそうです。


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本堂横にある石積みです。

いつの時代に積まれたものかはわかりませんが、壮観です。


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観音正寺の境内から約300mで観音寺城跡のようです。


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観音正寺境内の石垣です。

ほとんど城跡ですね。


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観音寺城はその名が示すとおり、観音正寺という大きな寺院と一体型になった山城でした。

この時代、大きな寺院では多くの僧兵をかかえ、時として合戦に参加することもありました。

寺院に求められたのは、戦勝祈願祈祷戦力でした。

寺院にとっても、時の権力と結びついて、祈祷と戦功による恩賞としての所領を獲得しなければ、寺を運営していけない現実がありました。


長くなっちゃたので、城跡めぐりは次稿にて。



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by sakanoueno-kumo | 2017-05-04 00:50 | 太平記を歩く | Trackback | Comments(0)  

桜に彩られた大楠公像と、鞍上を失った騎馬像。

昨日から4月、ですね。

今日の神戸は初夏のような暖かさで、2~3日前から一気にの木がピンクに染まり始めました。

まだ七分咲きといったところですが、今日は天気が良かったのと、明日からはしばらく忙しくて桜を観る余裕がなさそうということもあり、カメラを持って桜見物です。

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今日訪れたのは、神戸市兵庫区にある湊川公園

ここには、巨大な楠木正成銅像があります。

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というのも、いまから700年近く前の建武3年(1336年)5月25日に起きた「湊川の戦い」において、楠木正成軍と足利尊氏の弟・足利直義の軍が激突したのが、ちょうどこのあたりだったといいます。

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楠木正成というと、戦前の皇国史観における忠臣の象徴のようなイメージの人物ですが、神戸では、この近くにある正成を祀った湊川神社も含めて「楠公さん」と親しみを込めて呼ばれています。

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桜に立ち向かう楠公さん。

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桜を飛び越える楠公さん(笑)。

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青空にピンクがよく映えます。

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公園内には、馬の銅像があるのですが、実はこの馬の像、以前は聖徳太子が乗っていたのですが、平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災で太子が落馬し、いまは馬だけになっています。

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なぜ神戸に聖徳太子像かというと、太子が法隆寺を建立した際、このあたり一帯も法隆寺の寺領だったそうで、明治以降の学校教育で聖徳太子の人気が高まると、神戸でも太子信仰が広まったからだそうです。

で、大正10年(1921年)にこの地に像が建てられたそうですが、70余年後に落馬、胴が真っ二つになったそうです。

隣の大楠公像の馬と違って、こちらの馬は、なんか寂しそう・・・。

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現在、休日を利用して『太平記』ゆかりの地の史跡めぐりをしており、その関連もあってここを訪れました。

そのうちシリーズをレポートしたいと思っています。

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たぶん、明日か明後日には満開でしょうね。

この感じでは、入学式の頃には散っちゃってそうですね。

新入学生を持つ親御さんにはお気の毒なことです。



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by sakanoueno-kumo | 2016-04-02 19:20 | 神戸の史跡・観光 | Trackback | Comments(2)