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坂の上の雲 キャスト&紹介

 NHKスペシャル大河ドラマ「坂の上の雲」が、今月29日からいよいよスタートする。原作は故・司馬遼太郎氏の長編小説で、舞台は明治中期から後期にかけて。放送は2009年から2011年の3年間、いずれも12月のみの放送で全13話、各90分の予定。明治維新を経て近代国家の仲間入りをしたばかりの日本を背景に、四国・松山に生まれた秋山好古・真之兄弟と、俳人・正岡子規の3人を主人公にした物語である。欧米諸国に追いつこうとして近代化を推し進める生まれ変わった日本国で、田舎秀才だった彼らはそれぞれの夢を目指して懸命に生きる。国全体が、坂の上の空に浮かぶ雲(夢)に向かって近代化の坂を懸命に上っていた時代を、3人の若者を通して描いていく。そして舞台は日露戦争へ・・・。

 原作の故・司馬遼太郎氏は、同作品において「フィクションを禁じて書くことにした。」と言っている。物語中にある話は全て事実であり、それが事実であると確認出来ないことは描かなかったと主張している。今回のドラマ化では、その作者の意向は繁栄されているのだろうか。

 また、司馬氏は同作品の映像化を「ミリタリズム(軍国主義)を鼓吹しているように誤解される。」として拒み続けていた。「なるべく映画とかテレビとか、そういう視覚的なものに翻訳されたくない作品でもあります。うかつに翻訳すると、誤解されたりする恐れがありますからね。」と述べている。司馬氏の作品は、過去大河ドラマにおいて「竜馬がゆく」「国盗り物語」「花神」「翔ぶが如く」「徳川慶喜」「功名が辻」と、6作品ものドラマ化が実現されているが、この「坂の上の雲」においては、作者の思いは他の作品とは違うようである。

 今回のドラマ化は、著作権を相続した夫人の許諾を得て実現したもの。作者の意に反しているかもしれないが、司馬遼太郎ファンとしては楽しみでならない。

以下、作品紹介。
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第1部(幕末〜19世紀末) 2009年放送
第1話 少年の国
第2話 青雲
第3話 国家鳴動
第4話 日清開戦
第5話 留学生

第2部(1901年〜1904年夏)2010年放送
第6話 日英同盟
第7話 子規、逝く
第8話 日露開戦
第9話 広瀬、死す

第3部(日露戦争)2011年放送
第10話 旅順総攻撃
第11話 二〇三高地
第12話 敵艦見ユ
第13話 日本海海戦

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●キャスト●
秋山真之・・・・・・・本木雅弘(少年期:小林廉)
秋山好古・・・・・・・阿部 寛(少年期:田中祥平 青年期:染谷将太)
正岡子規・・・・・・・香川照之(少年期:ささの貴斗)
松山の人たち
秋山久敬・・・・・・・伊藤四郎
秋山 貞・・・・・・・・竹下景子
秋山多美・・・・・・・松たか子
秋山季子・・・・・・・石原さとみ
正岡 律・・・・・・・・菅野美穂(少女期:吉田里琴)
正岡八重・・・・・・・原田美枝子
大原観山・・・・・・・真実一路
藤野 漸・・・・・・・・宝田 明
加藤恒忠・・・・・・・上村祐翔

陸軍関係
児玉源太郎・・・・・高橋英樹
乃木希典・・・・・・・柄本 明
乃木静子・・・・・・・真野響子
伊地知幸介・・・・・村田雄浩
大山 巌・・・・・・・・米倉斉加年
川上操六・・・・・・・國村隼
長岡外史・・・・・・・的場浩司
井口省吾・・・・・・・堤大二郎
藤井茂太・・・・・・・宮内敦士

海軍関係
東郷平八郎・・・・・渡 哲也
山本権兵衛・・・・・石坂浩二
八代六郎・・・・・・・片岡鶴太郎
広瀬武夫・・・・・・・藤本隆宏
島村速雄・・・・・・・舘ひろし
飯田久恒・・・・・・・蟹江一平
下村延太郎・・・・・松尾敏伸
永田泰次郎・・・・・頼三四郎
人見善五郎・・・・・大木 聡
志津田定一郎・・・高橋光宏
沓澤皆蔵・・・・・・・岩永ひひ男
飯牟禮仲之助・・・永井慎一
山本半次・・・・・・・赤木裕樹

政治家
伊藤博文・・・・・・・加藤 剛
高橋是清・・・・・・・西田敏行
山縣有朋・・・・・・・江守 徹
小村寿太郎・・・・・竹中直人
陸奥宗光・・・・・・・大杉 漣
井上 馨・・・・・・・・大和田伸也

明治天皇・・・・・・・尾上菊之助

文人たち
夏目漱石・・・・・・・小澤征悦
森 鴎外・・・・・・・・榎木孝明
高浜虚子・・・・・・・森脇史登
河東碧梧桐・・・・・大藏教義(少年時代:松川尚瑠輝)
寒川鼠骨・・・・・・・菟田高城
柳原極堂・・・・・・・伊嵜充則

東京大学予備門
清水則遠・・・・・・・菊地真之
井林広政・・・・・・・檜尾健太
菊池謙二郎・・・・・野呂朋大
関甲七郎・・・・・・・松村良太

ジャーナリスト
陸 羯南・・・・・・・・佐野史郎
深井英五・・・・・・・渡部賢治
熊谷直亮・・・・・・・神尾 佑

その他、諸外国のキャストは省略します。


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by sakanoueno-kumo | 2009-11-11 20:21 | 坂の上の雲 | Trackback | Comments(2)

 

Commented by へいたらう at 2009-11-15 15:09
私はこれを読んだのは随分前ですが、司馬さんは当初想定した形とは途中から変質していったのではないかという感想を持ちました。
当初は、秋山兄弟と正岡子規の交流物語という筋だったんじゃないですか?
それが途中から、まあ、正岡子規が若死にしたということもあるのでしょうが、完全な「飛ぶが如く」状態になってしまったわけで・・・。
当初から、ああいう日露戦争の軍記物にするんだったら、正岡子規は最初から要らなかったでしょうし・・・。

ちなみに、高橋英樹の児玉源太郎に柄本明の乃木希典・・・・、渡哲也の東郷平八郎に石坂浩二の山本権兵衛・・・・、加藤剛の伊藤博文・・・・。
NHKはよく、こういう、イメージが合わないようなキャストをしますよね。
でも、意外にそれがよかったりするときもありますし、その意味では楽しみです。

加藤 剛なんて、昔はおしっこもうんこもしないような役しかやらない人でしたが、決して、堅物ではない伊藤博文をどう演じるのか・・・、あの人も今ではもう、かなりいい年になったのでしょうから、昔とは違った演技が出来るのではないか・・・・と思うんですけどね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2009-11-15 17:17
おっしゃるとおり、物語前半と後半では随分手法が変わってますよね。私が思うに、1962年から1975年まで13年間で「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「翔ぶが如く」の順番で執筆されたわけですが、「竜馬がゆく」は完全フィクションの小説スタイル、「翔ぶが如く」は小説とは言い難い、鳥瞰的に描かれた作品。この「坂の上の雲」は、ちょうどその過渡期にあった作品ではないかと思っています。「竜馬がゆく」では、藤兵衛という架空の泥棒が活躍して竜馬にいろんな情報をもたらす、作者としては便利な存在を置いてます。(時代小説ではセオリーですよね。)ところが、「坂の上の雲」からはそう言った便利な登場人物を作らず、やたらと「筆者は思う・・。」とか、「余談だが、この時期・・・。」などという手法が目立ち始めます。この作品で司馬さんのそういった描き方が確立されたんじゃないかと思っています。

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