最悪な指導者の姿。
負けた開星高校は昨秋の中国大会の覇者。一方で勝った向陽高校は、50年以上前には野球の名門校であったこともあるが、現在は普通の県立高校で甲子園出場も36年ぶり。この監督の発言どおり、向陽の方が「格下」と見られても仕方がないが、スポーツにおいて、この「格下」との戦いほど難しいものはない。格下の方は「負けてもともと」の気持ちで精一杯の力を発揮し、格上の方は「勝って当たり前」という、対戦相手とは別のプレッシャーという敵がいて、持てる力を出せなくなる。これはどんなスポーツであっても同じで、プロならばそれに打ち勝つ強い精神を自分で作らねばならないが、彼らは「格上」「格下」といっても所詮は高校生で、子どもなのだ。高校野球の監督の一番の仕事は、子どもたちの力を十分に発揮出来る場を作ってやることであり、プレッシャーを与えることではない。
後先考えすに公の場でこのような失言をするぐらいだから、おそらくは劣勢で進む試合展開の最中、同じような意味合いの言葉を子どもたちに投げていたことだろう。言葉を発していなかったとしても、そう感じさせる空気をビンビンに発していたに違いない。監督がそのような状態でいると、選手たちが平常心でいられるはずがない。イニングが進むにつれて、選手たちはベンチと野球をし始める。結果を焦ってミスが生じる。力を発揮出来ないばかりか、普通に出来るはずのことさえ出来なくなってしまう。もっとも悪循環な形だ。
「末代の恥」とまで言った敗戦の結果に導いたのは、まさにこの監督のこの姿勢。謝罪をしたのは相手校である向陽高校に対してだが、彼らはそんなことを引きずることなく2回戦に進み精一杯プレーすることだろう。本当に謝ってほしいのは、自身の率いる開星高校の選手たちに対してだ。
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<センバツ>開星監督が大会本部で謝罪「失礼な発言だった」
第82回選抜高校野球大会で第2日の22日に、1回戦で21世紀枠出場の向陽(和歌山)に敗れた開星(島根)の野々村直通監督(58)が試合後に「21世紀枠に負けて末代までの恥」と発言した問題で、野々村監督は23日午前、村本克(かつし)部長(46)とともに大会本部を訪れて経緯を報告し、「失礼な発言をした。心からおわび申し上げたい」と謝罪した。
会見した野々村監督は「向陽や21世紀枠制度を侮辱、批判する思いはなかった」と釈明。「負けたことが悔しくて、受け止められなかった。完敗だと素直に言う前に、自分の悔しさだけが先走ってしまった」と話し、涙を流して言葉に詰まる場面もあった。
村本部長によると、同校の大多和聡宏校長が23日朝、電話で向陽の板橋孝志校長に謝罪。同日午後には大多和校長が向陽を訪ね、直接謝るという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100323-00000525-san-base
by sakanoueno-kumo | 2010-03-23 17:31 | 高校野球 | Trackback(2) | Comments(4)

まぁいいんじゃないの。当人謝ってるんだし。相手の学校の校長もそんなに怒ってないみたいだし。寛大な処置をしてあげれば。あとは大人同士なんだから。まさか現金を贈るわけにもいかないだろうけど。備品のバットなりユニフォームなりボールなりをプレゼントして。モノで誠意をみせれば。そんで終わりにしたらいいべ。処分したり、解任したり出場停止にしたりするよりそうすんのが一番いいと思うよ。 JUGEMテーマ:高校野球  ... more

今日は冬なの? とてもお花見どころでは ないですね。 やはり家にこもって TV三昧でしょうか こういうときはちゃちゃっと 作ってグイグイ飲みましょう。o(^-^)o おーなんということでしょう。 今日はくしくも木曜日。 スッキリ!!... more
この方はもしや、関西人なのか・・・と・・、あ、失礼!
確かにあのネクタイの趣味の悪さにはビックリでした(笑)。
少なくとも、謝罪会見で着けるものではないですね。
>この方はもしや、関西人
関西人にどのようなイメージを持っておられるのでしょう(苦笑)?
私の住む神戸は、ファッションの町と言われているんですよ!
同時に893の町でもありますが・・・。
戦っているのは高校生であり、監督が戦っているわけではないですからね、
こういう発言で、相手にも失礼だし、自軍である生徒さんにも失礼ですよね。
高校野球は、本当に3年間しかないのですから、
こういう事が起こるのがなんだかな~と思いました。
>戦っているのは高校生
そうなんです。
こういう発言をする指導者は、単に口がすべったのではなく、子どもが主役だということを忘れて、自身の実績づくりばかりを考えている表れだと思います。
勝てば自分の勲章、負ければ選手のせい。
いるんですよ・・・こんな監督が・・・私の身近にも・・・。