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金本知憲選手の決断。

 阪神タイガース・金本知憲選手が更新していた連続試合フルイニング出場の世界記録が、昨日18日、1492試合で止まった。1500試合が目前だっただけに、記録ストップを惜しむ声が後を絶たないが、予てから「記録のためには出ない。」と語っていた金本選手としては、逆に今の状態であと8試合出場することが耐えられなかったのだろう。賢明な決断だ。

 今回のスタメン落ちは自らの申告だったらしい。正直言って、それが一番良い着地点だっただろうと私も思う。少しでも野球がわかっている人なら、金本選手の守備の衰えはもうずいぶん前からわかっていたこと。スタメン4番はともかく、試合後半の守備交代はハッキリ言って何年も前から必要だった。2度の阪神リーグ優勝の功労者であり、球界最高年棒の大選手であり、世界記録更新中の彼に、誰がその引導を渡すのか・・・というのは、阪神ファンなら誰もが注目していたところ。監督といえども苦渋の決断を強いられたであろうこの問題は、金本選手自身が身を引くというのが最も望ましいかたちだった。スタメンを外れる決意を示した金本選手に、真弓監督は最後まで考え直すよう説得したそうだが、それは武士の情けで、実はその言葉を待っていたのではないだろうか。

 このように言うと、まるで金本選手の記録更新がチームのマイナスになっていたように聞こえるが、決してそうではなく、チーム内で金本選手を引きずり下ろすような選手が現れなかったという方が正しい。守備のリスクは差し引いても、4番金本という存在に頼らなければならない実情がチーム内にあった。本来は、若手選手の台頭によって自然にベテラン選手が押し出されるかたちが一番望ましいわけで、金本選手自身もそのかたちを望んでいるような発言が度々聞かれた。自身の衰えを感じながら、それでもまだ若い選手には負けていないという自負心との狭間でずいぶんと悩んだことだろう。「これ以上出てもチームに迷惑をかけてしまう。とくに投手にね。勝つための手段として、決めました。」と語った金本選手。決断した後、実はホッとしたのではないだろうか。

 足かけ12年の大記録。近年は2度の左膝手術を乗り越え、満身創痍の身体で騙し騙しここまできたが、今年開幕前に右肩を痛め、これが致命傷となった。今シーズンの阪神のゲームで走者2塁からレフト前ヒットを打たれた際、相手チームの3塁コーチは全て腕を回した。バックホームが出来ない。これはもはやプロ野球の姿ではなかった。昨日の対横浜戦。葛城選手がレフトの守備についた。金本選手以外の選手が阪神のレフトを守るのは実に8年ぶりのこと。同じ走者2塁でのレフト前ヒットの場面で、今シーズン初めて相手チームの3塁コーチが走者を止めた。これが本来のプロ野球の姿であると感じたと同時に、何とも言えない切なさを感じた。

 金本選手は代打で出場し、フルイニングの記録は途絶えたものの連続試合出場の記録は1638試合と更新中。でも、それももういいのではないだろうか。もし、まだ気持ちが切れていないのであれば、ここで一旦全てをリセットして、身体を休めて改めて臨んで欲しい。全てをリセットした後、また以前のような活躍を見せてくれることによって、記録のために出続けてきたわけではないという自身の言葉を証明して欲しい。それが例え4番じゃなくても、代打であっても・・・。


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by sakanoueno-kumo | 2010-04-19 18:32 | プロ野球 | Comments(0)  

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