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宇宙戦艦ヤマトに思う、「世界統一国家」という夢。

 宇宙戦艦ヤマトの実写版映画「SPACE BATTLESHIP YAMATO」が話題になっていますね。私は小学生の頃、ヤマトファンクラブに入っていたぐらい好きでしたから、何とか時間を作って観に行きたいと思っているのですが、師走の多忙の中、まだ実行できていません。アニメの実写化というと、大概は残念な仕上がりになっている場合が多いのですが、この度のこの作品は、観てきた方々のブログなどを読むと高い評価の声が多いようで・・・。早く観てみたいものです。

 ヤマトといえば、未来の宇宙を舞台とした戦争物語ですが、子供の頃の私にとってはそれよりも、14万8千光年の彼方にある未知の星イスカンダルへ旅する、いわゆる冒険ストーリーというとらえ方でした。アポロ11号月面着陸して間もない時代でしたから、宇宙開発は当時の子供にとって大きな憧れであり、大人になったら誰でも簡単に宇宙旅行が出来るようになると本気で信じていました。(学研の科学にもそう書いていましたし・・・笑)。ところが西暦2010年の現在、人類はまだお隣りの火星にも降り立っていませんし、先日の金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入失敗などを見ても、まだまだイスカンダルは遠いようです(笑)。

 で、そのイスカンダル(もちろん架空の星って知ってますよ!)のある14万8千光年という距離は、どれほど遠いのかというのをちょっと調べてみました。1光年とは、現代科学(相対性理論)ではこれ以上の速度はないと言われている光速(秒速約30万km)で1年かかる距離で、約10兆kmだそうです。14万8千光年というと、光速で14万8千年かかる距離ですから、148京km。数字で表すと、1,480,000,000,000,000,000kmとなります。私たちホモ・サピエンスが地球上に生息し始めた頃に放たれた光が、いまやっと届くぐらいの距離ということです。見当もつきませんね。

 では、この距離を現時点での人類の最先端技術であるスペースシャトルで目指したとすると、スペースシャトルの速度は時速3万kmといわれますから・・・え~っと・・・な、なんと約60億年かかっちゃいます。つまり地球の歴史とほぼ同じ時間です。余計にわかんなくなっちゃいましたね(笑)。そんな途方もない距離を、ヤマトは1年間で往復しちゃうわけです。宇宙戦艦ヤマトの舞台は西暦2199年ですから、いまからたった約190年後のこと。どう考えても「ありえね~!」わけですが、ではなぜ西暦5000年とか10000年とかに設定しなかったのかと考えれば、宇宙戦艦ヤマトが企画制作された1970年代当時、宇宙開発は未来永劫、飛躍的に進歩するはずだと、誰もが信じていたということでしょう。(学研の科学にもそう書いていましたし・・・笑)。

(スキャット「無限に広がる大宇宙」です。ヤマトといえば、やはりこのメロディでしょう。)
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 そんなわけで(どんなわけやねん!)、イスカンダルへの道はまだまだ難しそうですが、それよりもっとあり得ない未来がヤマトの中にはありました。子供の頃は何の違和感もなく観ていましたが、宇宙戦艦ヤマトの舞台である西暦2199年には、「世界統一国家」が誕生しているということです。アメリカも中国も日本もない、「地球」という名の国家です。そこには地球の大統領がいて、地球防衛軍があります(なぜかそれらが皆、日本人なんですが・・・笑)。これって、戦艦が宇宙を航海することよりも、人類が14万8千光年離れた星に行くことよりも、実はあり得ないことなんじゃないでしょうか。いまだ着地点が見つからない中東問題や、昨今の日本を取り巻くアジアの情勢などを見ても、「世界統一国家」はおろか、世界各国が皆手を結んだ戦争のない平和な地球の実現すら、何千年の時を経ても訪れそうにありません。宇宙戦艦ヤマトは、宇宙開発という夢以上の大きな夢のまた夢を、実は描いていたのです。

 では、どうなれば地球は「世界統一国家」となり得るか。宇宙戦艦ヤマトの舞台での地球は、ガミラス星からの無差別な侵略攻撃を受け、降伏か全滅かの瀬戸際でした。つまり、全世界共通の敵が現れたわけです。地球外からの外圧を受けたことにより、人類は初めて「地球人」というナショナリズムを持ち得た・・・と。かつて三百諸藩の連邦国のようなかたちだった江戸時代の我が国が、黒船来航という外圧を受けたことにより、「日本人」というナショナリズムが生まれ、明治維新を経て日本という国が出来たように・・・です。宇宙戦艦ヤマトの舞台での「世界統一国家」は必然だったわけですね。実際にガミラスが攻めて来たら、世界は明日にでも手を結ぶのではないでしょうか。逆にそんなことでもなければ、「世界統一国家」など夢のまた夢でしょうね。でも結局それも、地球内の戦争から宇宙戦争に変わるだけで・・・。そう考えれば、私たち人間というのはつくづく、「戦争によって進歩してきた愚かな生物」だということでしょう。

 世界平和のために、この辺で一度ガミラスに攻めてきてもらいますか・・・(笑)。


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by sakanoueno-kumo | 2010-12-14 17:46 | 映画・小説・漫画 | Comments(4)  

Commented by marquetry at 2010-12-14 23:13
実は...私...世界統一国家を夢見ている一人です。
銀河鉄道がTVの電波不良で届かなかった田舎で、ヤマトを見ていた私には、当然のごとく世界はその方向に動いていると信じている自分がいました。...確かに、ガミラスの外圧が無ければ起きなかったかもしれない事を、アニメを見て、そうなりうる可能性に対処すべき未来を大人が気づいていると思い込んでいた幼い頃...そして、そのまま夢見る少女??が今の私です。...デスラーの色っぽさにメロメロだった小学生の私。デスラーは私にとって日本人に近い物を感じる宇宙人です。
Commented by ブラック奄美 at 2010-12-15 01:29 x
その世界統一国家の大統領を演じるのは、橋爪功氏です(笑)どうです・・・・いっきょに現実世界にもどってきたでしょう(爆)。スイマセン、当方、先行予約券買っちゃいまして、近々観にいく予定ですんで、ネタバレしない程度に、又、お話させてもらうかも知れません(笑)。ところで、世界統一国家ですか・・・・・案外近い話かも知れませんよ。20世紀型の植民地経営や植民地獲得の戦争は、現在においてはかなりのコスト高につき、はっきり言って「割りに合わない」といった概念は結構浸透してきているように思いますし、経済面では「アジア統一通貨構想」などの研究も行われてきています。こういったことが「世界統一国家」に向けての萌芽となれば良いですね。

「無限に広がる大宇宙」のスキャットいいですね。広大な世界観を表現するのに、歌詞はいらないのかも知れないですね。「坂の上の雲」の第二部が始まったときに「エンディングテーマの歌詞は無いほうがよい」といったコメントが結構数多くアップされていましたが、このヤマトのスキャットの良い意味での影響があったのかも知れませんね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2010-12-15 09:43
< 夢見る少女??さん。
過去、12世紀頃の中国、14世紀から16世紀のイギリス、18世紀のフランス、20世紀初頭のドイツなどの政治家や思想家が「世界統一国家」の構想を抱き、それを目指しましたが、結局、自民族を統一国家の指導者として目指したために実現しませんでした。
ましてや、LOVE&PEACEで世界が手を結ぶなど、やはり絵空事なんでしょうね。

話はグッと小さくなりますが、私の息子の中学時代の野球部は、顧問の先生が酷く理不尽な厳しさを持つ先生だったらしく、そのおかげで部員は皆仲が良かったそうです。
いじめや仲間はずれなどまったくなかったと・・・。
やはり仲良くなるには、共通の敵の存在が一番手っ取り早いようです。

>デスラーは日本人に近い宇宙人・・・(笑)

そうですね。
デスラーは武士道の心を持った戦士ですね。
彼の最初のモデルは、その名が示すとおりヒトラーだったと思います.
ところが物語が進むにつれ、自尊心の強いサムライのような武将になっていったように思います。
日本人が作った物語ですからね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2010-12-15 10:06
< ブラック奄美さん。
橋爪功さんはたしか、地球防衛軍司令長官だったと思います(笑)。

通貨統一や部分的な一元化などはあるかもしれませんが、思想、宗教、経済、言語、人種など、超えなければならない様々な壁を考えると、まずあり得ないことでしょうね。
経済的に豊かな国にとっては何のメリットもないですし。
仮に「世界統一国家」が実現しても、結局はその主権争いで内戦が起きるだけだと思います。

人間は長い進化の過程で、「戦い」を効率よく実践するために「国家」という手段を考案したわけで、「戦い」を必要とする人間の本能が変わらない限りはあり得ないことでしょう。
「世界統一国家」が実現するとすれば、地球外の外敵と「戦う」ための軍事国家でない限り・・・。

このスキャット「無限に広がる大宇宙」は、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の中でも、重要なシーンで効果的に使われています。
この度の映画で使われているかどうかは知りませんが・・・。

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