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台風12号の被害に見る、近くて遠い紀伊半島。

記録的な豪雨をもたらした大型の台風12号によって、紀伊半島が甚大な被害を受けています。
特に和歌山県奈良県では土砂崩れや河川の氾濫で民家が流されるなどの被害が多発し、死者・行方不明者が100人を超えているようです。
奈良県にある上北山村では、8月30日の降り始めから9月4日までの雨量が、1800ミリを超えたといいますから、とんでもない雨量だということがわかります(1m80センチといえば、私の身長をはるかに超えてますからね・・・)。
上空から撮影された被災地の映像を見ると、まるで今年3月に見た津波の惨状のようです。
本来、来るはずのない津波が山間部を襲ったようなもので、加えて土砂崩れなどで道路が寸断されているらしく、台風が日本海に抜けてから3日ほど経った現在でも、被害の全容が見えていないようです。
ライフラインの復旧も未だ見込みがないようで、山間部に閉じ込められている被災者の方々の安否が気になるところです。
突然襲われる地震と違い、数日前からある程度の予測がつくのが台風ですが、それでも、これほどの被害になっちゃうんですね。
台風も侮れません。

被害の大きかった和歌山県、奈良県は、言うまでもなく近畿地方に属しているわけですが、同じく関西は兵庫県に住む私からすれば、“近くて遠い”という印象が否めない両県です。
この度被害の大きかった和歌山県の那智勝浦町などは、私の住む神戸から行くとすれば、東京・福岡より遠いといった感覚です。
もちろん、距離ではなく所要時間のこと。
新幹線などは当然ないですから、一番早い特急を使っても5時間近く掛かりますし、日に何本もあません。
10年ほど前に車で行ったことがあるんですが、二度と行くまいと思いましたね。
紀伊半島の高速道路は、西海岸は白浜の手前(北)まで、東海岸は伊勢の辺りまでしかありませんから、それより南は地道を走るしかなく、それが遠いのなんのって、朝早く出て夕方やっと着きました。
神戸から東京でも、名神・東名を使えば6〜7時間で行けますよ。
那智勝浦といえば、那智の滝勝浦温泉などは有名ですから、地理に疎い人でも聞いたことがないという人は少ないでしょう。
関西→東京の日帰り出張など当たり前の時代に、同じ近畿地方内で、泊まりじゃないと行けない地域があるというのも、なんだかなぁという思いです。

同じく台風12号の被害で道路が寸断されて孤立している奈良県十津川村ですが、ここにも以前車で行ったことがありますが、信号のないヘアピンカーブだらけの細い山道を、何時間も走行してやっと着くような山奥の村で、行ったことのある人なら、今回孤立してしまった理由も頷けるでしょう。
十津川村といえば、幕末に多くの尊皇攘夷志士を輩出した、あの十津川村です。
奈良県といっても、誰もが思い浮かべる古都の奈良は県の最北端で、京都、大阪と隣接する位置。
その他の奈良県の南側はほとんどが山間部で、高速道路などはまったくありません。
普段から、陸の孤島状態といってもいいところです。
いや、むしろ離島の方が交通の便はいいかもしれません。

小泉政権のとき、道路特定財源の見直しが声高に叫ばれ、採算の取れない高速道路建設の凍結が進められましたが、あのときは私もその方向性に賛成でしたが、こういう災害などの局面に立ってみると、それで良かったのか考えさせられてしまいます。
道路は国土の血管であり、高速道路は動脈のようなもの。
血管が寸断されれば、その先は壊死してしまいます。
毛細血管しか通っていない紀伊半島は、当然そうなりやすいわけで、十津川村などは現在まったく血液が届いていません。
やはり、動脈工事は、採算を考えてするものではないのでしょうね。
要は、道路族といわれる一部の議員と、そこに生まれる利権が問題なわけで、道路建設自体が悪というわけではないわけで・・・。

とにかく今は、1日でも早い対応が望まれますが、重機が入れないところが多いそうで、対応は難航しているようです。
でも、そうこう言っているうちに、また新しい台風が襲って来ないとも限りませんからね。
一刻も早い復旧を願ってやみません。


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by sakanoueno-kumo | 2011-09-07 22:07 | 時事問題 | Comments(0)  

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