平清盛 第15話「嵐の中の一門」
改元したばかりの仁平元年(1152年)2月、清盛は安芸守に任命された。後年、清盛が安芸の厳島神社を熱心に信仰したことはよく知られているが、平家と厳島の関係は、清盛の安芸守就任と、このときの高野山大塔の造営事業が大きく関係していたという。
鎌倉初期に生まれた『古事談』によると、高野山大塔の造営事業の最中、清盛自ら材木を担いで運ぶなどの作業をしていたが、ある日、香染めの衣をまとった僧侶が現れ、「わが国の大日如来は伊勢大神宮と安芸の厳島である。大神宮はあまりにも尊い。汝はたまたま安芸の国司となった。早く厳島に奉仕しなさい。」といって忽然と姿を消した。その後、厳島に参詣し社殿の修築を行ったところ、巫女の口をとおして「あなたは従一位太政大臣になるであろう」と告げられたという。
『平家物語』にも同じような話がある。高野山の大塔修理を終えた清盛が弘法大師(空海)の廟である奥院に参ったとき、眉毛の太い二股の杖をついた僧侶が現れて、「厳島を修理すれば肩を並べる者がないほどに出世するだろう」と予言した。弘法大師の化身だと思った清盛は忠告どおりに厳島の造営に着手。やがて工事が終わって清盛が厳島に参詣すると、うたたねの夢のなかに神の使者が現れて銀柄の小長刀を清盛に与え、「この剣をもって一天四海を鎮め、朝廷の守りとなれ」と告げた。その後、厳島大明神のお告げがあり、「高野の聖がいったことを忘れるな。ただし悪行があれば、子孫まではかなうまいぞ」と述べたという。
どちらの話も何とも神秘的な話で、とても実話とは考えづらいエピソードだが、長寛2年(1164年)に平家一門が厳島神社に奉納した清盛自筆の「願文」にも、夢に一沙門(僧侶)が現れて厳島を信仰するように勧められ、そのお告げどおりにひたすら信心した結果、一門に栄華がもたらされた、と、これらの逸話をなぞるような体験が記されている。具体的に太政大臣になると予言していることや、のちの平家滅亡の結果を知っているかのような戒めのお告げなどは荒唐無稽な話だとしても、何らかの神秘的な宗教体験がこの時期の清盛にあり、そのことが厳島信仰のきっかけになったことは事実だったのかもしれない。
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by sakanoueno-kumo | 2012-04-16 19:48 | 平清盛 | Trackback(4) | Comments(0)
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第15回の視聴率は、前回の13.7%より下がって、12.7%でした。久々に西行の登場、嬉しかったです♪(^^)出家しても、相変わらず、女性にもてるようです(笑)藤木さんは、「三毛猫...... more
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