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八重の桜 第8話「ままならぬ思い」 〜新選組登場〜

 勤王佐幕の渦巻く幕末史のなかで、佐幕派の象徴ともいえる新選組が登場しましたね。会津藩を中心とするこの物語では、なおさら新選組を無視することはできません。ところで、この新選組についてですが、「新選組」と書くか、「新撰組」と書くかについて一定していません。どうも、幕末においても両方の文字が使われていて、どちらが正しいとはいえないようです。そこで、当ブログではNHKの公式HPにしたがって「選」を使用することにします。

 いまさら新選組について説明するまでもないかもしれませんが、今週は特筆することが他にないので新選組結成の経緯について簡単にふれます。新選組の前進は、江戸で結成された浪士組。文久2年(1862年)頃、京都で尊攘浪士が気勢をあげたように、江戸でもまた尊攘浪士と称する者たちが集まり、あるいは尊攘に名を借りて悪事を行う輩もあったりで、幕府はこの統制に苦しんでいました。そんな折、出羽国庄内出身の尊攘志士・清河八郎が、浪士を集めて俸禄を与え、幕府のために働かせる案をもって幕臣を説きます。浪士統制に苦しんでいた幕閣はこの案を採用し、第14代将軍・徳川家茂の上洛に際して、将軍警護の名目で浪士を集めます。

 幕府は、この浪士組によって京都の尊攘派を牽制させようと考えます。文久3年(1863年)3月、集まった約200人の浪士組は京都に入り、洛西壬生村に宿営しました。ところが京都に入るやいなや、隊の発起人である清河八郎が同地の尊攘派と提携し、幕府の意図とは逆に、反幕的行動をとろうとします。もともと清川は、一時は幕府の捕吏に追われるほどのガチガチの尊攘派であり、この行動は清川の計画どおりでした。幕府の名を借りて反幕組織を作ろうとした清川でしたが、そんな浪士組の動静に不安を抱いた幕府は、清川ら浪士組を江戸へ呼び戻します。その後も清川は浪士組を動かそうとしますが、彼のスタンドプレイは各方面に敵を作ることとなり、文久3年(1863年)4月13日、幕府の刺客によって暗殺されます。

 まさしく「策士策におぼれる」を絵に描いたような清川でしたが、彼の奇策によって、彼の意とは反した奇妙な団体を生むことになりました。浪士組上洛の折、清川と意見を異にした24人の浪士たちが京都に残留し、「壬生浪士組」(誠忠浪士組ともいう)と称する組織を結成します。これが、のちに新選組となっていくんですね。やがて彼らは会津藩主で京都守護職松平容保の配下となり、主に不逞浪士の取り締まりと市中警護を任されます。そして、おそらくドラマでは次週描かれるであろう「八月十八日の政変」以降、新選組は歴史の表舞台に登場することになります。

 通常、新選組といえば近藤勇土方歳三沖田総司らがクローズアップされますが、おそらくこの物語でスポットが当たるのは斎藤一でしょう。斎藤一は「新選組屈指の剣客」といわれる人物ですが、明治維新後、会津藩と深く関わりを持つことになる人物です。ネタバレになりますが、ドラマでは八重の幼馴染という設定の高木時尾と結ばれることになるんですね(もっとも、斎藤にとって時尾との結婚は再婚でしたが)。そのとき上仲人を務めたのが松平容保だったと言います。一国のお殿様一介の浪人上りの剣客の仲人を引き受けるなど、明治の世に変わっていたとはいえ、考えられないことだったでしょうね。「一生嫁に行かない」と言っていた時尾でしたが、そんな幸せな未来が待っています。

 ところで、斎藤一役の降谷建志さんは、ドラゴンアッシュのボーカルで古谷一行さんの息子さんだそうですね。今日聞くまでまったく知らなかった私はオジサンでしょうか? ちなみに古谷一行さんといえば、私が子供の頃見たドラマで(大河ドラマではなかったと思いますが)、土方歳三役を演じておられたのを覚えています。同じ斎藤役だったら面白かったのにね~・・・って、ドラマとはあまり関連性のない今話のレビューでした。


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by sakanoueno-kumo | 2013-02-25 22:44 | 八重の桜 | Comments(6)  

Commented by heitaroh at 2013-03-02 17:59
私は古谷一行の息子はすぐにわかりましたよ(笑)。顔はわかりませんでしたけど、名前だけは知ってました。MEGUMIか何かの旦那ですよね。歌手だと思っていたのですが・・・。
むしろ、小泉孝太郎の一橋慶喜がとにかく、よくできているように思えてなりません。あんな顔ですよね(笑)。

Commented by ORIHIME at 2013-03-06 00:37 x
はじめまして
私も、大河ドラマ、歴史ドラマのファンです。
わたしにとっては、斉藤一といえばオダギリ・ジョーさん一色ですので今回、それを払拭できるかどうかが鍵になりそうです〔笑〕
いずれにしろ、オダギリさんはヒロインの夫役で登場ですから、切り替えないといけませんよね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2013-03-07 18:38
< heitarohさん

RES遅くなってスミマセン。
いま、めっちゃくちゃ忙しくて・・・。

>小泉孝太郎の一橋慶喜がとにかく、よくできている

そうですね。
モッくんのときも似てると思いましたが、それ以上ですね。
貴公子風の美男子でありながら、鋭い目をした精悍なイメージの慶喜。
小泉孝太郎はピッタリですね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2013-03-07 18:52
< ORIHIMEさん

コメントありがとうございます。
オダギリ・ジョーさんの斎藤一は純粋一途な剣士として描かれてましたね。
私は、大河ではありませんが、映画『壬生義士伝』での佐藤浩市さんの斎藤一が印象に残っています。
オダギリさんの新島襄は、写真で見る限りではめちゃめちゃハマリ役だと思います。
Commented by ZODIAC12 at 2018-12-23 17:04 x
ここは『八重の桜』の記事なのに何ですが、このドラマは全く観た事ありません。
なので申し訳ないですが、トピックが新選組(新撰組)という事で・・・・・・


新選組と言えば、今から14年前の平成16(2004)年にNHK大河ドラマの題材となりましたね。三谷幸喜脚本でしたが。
正直言って、三谷幸喜が脚本を書いた歴史ドラマは好きではありません。話作りや演出が変に奇を衒ってて、曲芸じみてる印象が強くて。だからまともに観てませんでした。

それに三谷幸喜の指示かどうかは知りませんが、脚本以前にメインキャストたちからして違和感がありましたから。
いかにも「女受けを狙って、イケメンのアンちゃんたちをキャスティングしました」と言わんばかりのあざとさを感じましたので。

それに新選組隊士たちを演じるにしては、メインキャストたちが若過ぎましたよ。
史実上の人物たちの年齢と、キャストの役者たちの実年齢とが、ほぼ一致してるのが売りだとか聞いた事があるんですけど、だとしたらハッキリ言って、「余計な演出」だと思いました。
写真とかで見る本人たちの顔と、役者たちの顔の外見が合ってないなと・・・・。

昔の人間て現代人と比べると、外見の老け具合の進行が早かったじゃないですか。
今の10代は20代後半、20代は30代後半というふうに、現代人の基準や感覚から言うと、大体実年齢より10歳前後は老けて見えるじゃないですか。
だから新選組隊士たちを演じるのだったら、現代人なら30代以降の役者たちを当てないと外見だけじゃなく、内面的にも違和感があって釣り合わないですよ。

なのにあのメインキャストたちがほとんど20代(当時)だったせいで、顔付きがのっぺりしていて、どうにも幼く見えてしまって仕方なかったです。
彼等の外見は当時だったら10代後半ぐらいだったと思います。
だから歴史劇のキャスティングは、役者たちの実年齢だけ合わせれば良いというものでもないでしょう。
この作品のこの試みは、「人はいつの時代でも同じスピードで老けて行く」という錯覚に基いたものだと思います。
Commented by sakanoueno-kumo at 2018-12-24 17:48
> ZODIAC12さん

私は、三谷さんの歴史ドラマは嫌いではありません。
たしかに、奇を衒ってると感じる部分はあり、これはやりすぎなんじゃないの?と思うときもありますが、逆に、なるほど、そう来たか~!と思わされるときもありました。
何より、よく勉強しておられると思いますよ。
だから、フィクションが決して的外れではない。
2016年の大河『真田丸』のとき、時代考証を担当されていた先生方のブログやTwitterをチェックしていましたが、三谷さんの質問攻勢が凄まじくて辟易するほどだったとおっしゃっていました。
やはり、大河ドラマを描くにはそれぐらいじゃないとだめだと思います。

『新選組!』のとき、それまでコメディの印象しかなかった三谷さんの起用は、当初たしかに不安に感じました。
ドラマが始まってからも、最初はほとんど三谷さんの創作だったため、その言葉遣いなども現代チックで批判が多かったのを覚えています。
でも、後半になると、隊士の逸話を独自の解釈でうまく料理した秀逸な回が多く、脚本家としてのスキルの高さを見せつけられました。

配役については、確かに実年齢に沿ったキャスティングというのが売りでしたが、そのせいで重厚感に欠けるドラマになったことは否定できません。
でも、中にはハマり役もあって、その一番は山本耕史さんの土方だったでしょう。
それまでの山本さんは、どちらかといえば軟弱な美少年といった印象でしたが、あの土方役を機に、冷徹なインテリ役がハマり役となって他のドラマなどにも数多く起用されるようになりました。
また、山南敬介役の堺雅人さんも、あれが出世作となりましたね。
それまでそれほど知名度が高くなかった堺さんでしたが、山南の切腹が近づくと、「殺さないで」という電話がNHKに殺到したとか。
その後の堺さんの活躍は周知のところでしょう。
それから、江口洋介さんの坂本龍馬。
当時わたしは、江口さんで坂本龍馬の大河をやってほしいと熱望していたので、脇役での江口龍馬の実現は、少々残念でもあり。
数年後に福山雅治さんで『龍馬伝』が作られましたが、江口さんで観てみたかった。

そんなこんなで、全部が全部だめだったということもなかったと思います。
たしかに、主役の香取くんが・・・と、SMAPファンを怒らせて炎上させたくないので、これ以上は控えさせてください。

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