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夏休み丹波路紀行2013 その5 「旧九鬼家住宅」

最後に、三田市街地にある旧九鬼家住宅を訪れました。
九鬼氏とは、九鬼久隆を初代とする三田藩主で、この旧九鬼家住宅は、その三田藩家老職の九鬼隆範の邸跡だそうです。
この日、本当は、同じ三田出身の人物で、日本人で初めてビール醸造に挑戦した蘭学者・川本幸民の邸跡を目当てに三田市街地に来たのですが、誘導看板にそって来たはずが、どういうわけか間違ってここに来てしまいました(笑)。
まあ、これも何かの縁と思い、立ち寄ってみることに・・・。

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九鬼氏は南北朝時代から続く名家で、戦国時代には志摩国鳥羽藩を拠点に水軍を統率し、豊臣秀吉の九州征伐や朝鮮出兵で水軍総督を務めた大名でした。
ところが、当時の鳥羽藩主・九鬼守隆の死後、五男の久隆と三男の隆季との間に家督争いが起こり、九鬼氏の水軍力を恐れた江戸幕府三代将軍・徳川家光は、この家督争いを理由に九鬼氏の石高5万6千石を分割。内陸の三田と綾部に移封させます。これにより九鬼氏は鳥羽の地と水軍を失い、宗家を三田に移し、廃藩置県までの約240年間、三田藩を統治することになります。

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九鬼隆範は幕末の天保6年(1835年)に越賀六兵衛隆影の二男として生まれ、 明治3年(1870年)に三田藩家老・九鬼伊織隆継に養子縁組で迎えられました。
翌年には神戸に出て砲術や測量術等を学び、東京横浜間鉄道工事や東京高崎間鉄道線路の測量等に従事し、日本の鉄道開発に貢献した人物です。
川本幸民の塾でも学んでいいたようですね。

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明治8年(1875年)頃に建てられた、全国でも数少ない擬洋風建築だそうで、兵庫県指定重要有形文化財に指定されています。
2階のベランダ部分と窓が洋風の作りで、母屋と道路に沿って建つ土蔵は純和風
商家の佇まいと洋風の造りが一体となった建物は、当主の九鬼隆範が自ら住宅として設計したものだそうです。
和洋折衷のデザインは、不思議な雰囲気ですね。

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中は、いわゆる一般的な日本家屋の造りでした。
でも、この日は公開されていませんでしたが、おそらく2階は洋風なんでしょうね。
明治初期の人たちにすれば、なんとも不思議な建物だったでしょうが、考えてみれば、現代では同じ家屋内に和室と洋室があるのは、何ら珍しくない設計です(外観の和洋折衷はあまり見かけないでしょうか)。
そう考えれば、ここは現代の日本人の住宅の“はしり”といえるかもしれませんね。

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子供たちの気を引いたのはこのテレビ
もちろん映りません。

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そしてもう一つ、子供たちのお気に入りだったのは縁側でした。
都会の子供たちにとって縁側なんて、「サザエさん」の中だけの世界ですもんね。
ただ、この九鬼家と磯野家の違いは、縁側の上にテラスがあるところです。
これも不思議なロケーションですよね。
でも、考えてみれば、縁側ってジャパニーズテラスですよね。
ここは建物南側ですから、どちらも同じ目的を持つ理にかなった造りということになります。
和洋テラスの融合ですね(笑)。

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結局、ここで日が暮れ始めたので、当初の目的だった川本幸民の邸跡には行きませんでした。
ここに来るまで九鬼隆範という人物のことはまったく知りませんでしたが、でも、きっと何かの縁でここへ引き寄せられたのでしょうね。
覚えておくことにします。

さてさて、それではこの辺りで夏休みシリーズを終わります。
今日は9月26日、明日から涼しくなるそうですね。
なんとか衣替えの前に終われてよかった(笑)。

夏休み丹波路紀行2013 その1 「丹波篠山渓谷の森公園」
夏休み丹波路紀行2013 その2 「お菓子の里丹波」
夏休み丹波路紀行2013 その3 「丹波竜化石工房ちーたんの館」
夏休み丹波路紀行2013 その4 「三田ガラス工芸館」
夏休み丹波路紀行2013 その5 「旧九鬼家住宅」


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by sakanoueno-kumo | 2013-09-26 23:15 | 兵庫の史跡・観光 | Trackback | Comments(4)  

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Commented by heitaroh at 2013-09-28 17:19
大分県でも村上水軍の久留島氏が関ヶ原後に山の中に転封されてたと記憶しておりますが、九鬼氏も同じだったんですね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2013-09-28 20:57
< heitarohさん

そうなんですね。
九鬼氏のことは私もこのたび初めて知ったのですが、水軍力というのは、権力者にとって脅威なんですね。
Commented by heitaroh at 2013-10-08 19:04
すみません。今度、取材で姫路、加古川に行くことになったのですが、両市とも35年くらい前に行ったっきりでして、知識がありません。
特に姫路はまだしも、加古川はまったくわかりません。
晩飯の予約などは何もしてないのですが、駅前はそれなりに栄えてますよね?
軽く一杯やるような小料理屋みたいのはありますか?予約などはしないでも入れますよね?
わかる範囲で結構ですので、おしえてください。よろしくお願いいたします。
Commented by sakanoueno-kumo at 2013-10-08 22:53
< heitarohさん

ようこそ兵庫県へ(笑)。
黒田如水の講座がらみの取材でしょうか?
それとも、次回作の絡みで?

残念ながら、わたしは姫路も加古川も夜の街にくりだしたことがありません。
加古川にいたっては、通り過ぎるだけの街でして・・・(加古川市民の方すみません)。
姫路は、駅の北側はそれなりに賑やかですよ。
加古川もたぶん・・・一応百貨店なんかもありますし・・・(汗)。

加古川からだと、各駅停車でも10〜15分ほどで、明石まで行けます。
明石なら、魚の棚市場をはじめ、結構賑わっていますよ。

お役に立てずにスミマセン。

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