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東北楽天イーグルスのリーグ優勝にみる、「戦闘型」「教育型」指揮官の適正。

東北楽天イーグルスが悲願のリーグ優勝を果たしましたね。
あの球界再編でチームが誕生してから9年、1年目のぶっちぎり最下位から思えば、あれから“たった8年”でよくここまで強くなったものです。
だって、100敗しそうなチームだったんですからね(笑)。
優勝の立役者は、なんといってもマー君こと田中将大投手だとは思いますが、でも、2008年に岩隈久志投手が21勝をあげて最多勝、沢村賞の活躍をしたにもかかわらずチームは5位だったことを思えば、エースひとりの力で優勝できるわけではないということがわかります。
今年はホント、バランスのとれた強いチームでした。

星野仙一監督は中日、阪神に続いて、これで3球団目の優勝監督ですね。
これは3人目の快挙だそうで、あとの2人は三原脩氏(読売、西鉄、大洋)と、西本幸雄氏(毎日大映、阪急、近鉄)という伝説の名将ですから、まさしく星野さんも伝説の域に達したということになります。
スゴイ人ですね。
ただ、興味深いのは、阪神も楽天も、星野さんの前に野村克也氏が監督をしているということ(楽天は1年だけマーティー・ブラウン監督を挟んでいますが)。
これって、やっぱ、ノムさんの種まきも少なからず貢献していると考えていいですよね。
いずれもノムさんで結果が出せなかったチームを星野さんが引き継ぎ、2〜3年でみごと優勝させていることから、巷では、「星野>野村」といった評価の声がときおり聞こえますが、それってちょっと短絡的すぎではないでしょうか。
万年最下位のチームを優勝させるのは容易なことではありません。
「種をまき、水をやり、花を咲かせる」
とは、ヤクルトの監督時代のノムさんの言葉ですが、まさしく、ノムさんが監督に就任したチームはいずれも万年最下位のリーグお荷物球団で、まずはその土台作りからでした。
ノムさんの土台作りがあってこそ、星野監督の活躍があるといえるのではないでしょうか。

といっても、なにも星野さんが「おいしいとこ取り」をしたと言ってるわけではありません。
指揮官には、「戦闘型」「教育型」があると思うんですね。
戦力が整っていないのに、いきなり「戦闘型」の指揮官が来ても空回りするだけだと思うし、まずは「教育型」の指揮官で土台をつくって、戦えるチームになった上で「戦闘型」の指揮官を招聘する。
かつて、広島、西武、ダイエーの3球団の監督を務めた根本陸夫氏は、いずれも監督として目立った成績は残せなかったものの、後任に戦闘型の監督を招聘して、いずれも数年以内に優勝させており、根本さんのチームの基礎をつくり上げる手腕は高く評価されています。
ノムさんは根本さんほど「縁の下の力持ち」というイメージではありませんが、ミーティングなどで野球頭を鍛える指導法から見ても、やはり「教育型」の監督さんだと思います。
星野さんは、誰が見ても間違いなく「戦闘型」ですよね(笑)。
そう考えれば、「星野>野村」なんて評価は間違いで、「野村→星野」のバトンタッチが、実に理にかなった人事だといえるのではないでしょうか。
これから監督になるであろう若い指導者の方々も、「教育型」か「戦闘型」かを見極めて、適正に招聘されれば、きっと力を発揮できるでしょうし、チームも強くなれると思うんですけどね。
星野仙一&野村克也に「あっぱれ」です。


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by sakanoueno-kumo | 2013-09-28 00:52 | プロ野球 | Trackback | Comments(2)  

Commented by heitaroh at 2013-09-28 17:14
そうでした。星野さんは三原脩、西本幸雄の両氏に並んだんですか。水原さんも、野村さんもやってなかったんですね。
でも、このうち、日本一になったのは三原さんだけ・・・というのも、何かしら因縁めいたものを感じます。
Commented by sakanoueno-kumo at 2013-09-28 20:54
< heitarohさん

そもそも3球団以上で指揮を執った人自体、そういないでしょうけどね。

>日本一になったのは三原さんだけ

たしかに!
長丁場のペナントレースを戦うのと短期決戦の戦い方は違うのでしょうね。
星野さんは、北京五輪でも戦犯あつかいでしたからね。

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