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軍師官兵衛 第22話「有岡、最後の日」 ~村重逃亡と官兵衛生還~

 天正7年(1579年)春、京都で療養していた竹中半兵衛は、自らの死期を悟ってか、武士の死に場所は戦場にありとして、播磨国三木城攻めにあたっていた羽柴秀吉軍に加わります。それから間もない6月13日、陣中にて死去します。享年36歳。労咳(肺結核)だったようです。黒田官兵衛の嫡男・松寿丸を匿ってから約半年、誰よりも官兵衛が裏切っていないと信じていた半兵衛でしたが、残念ながら、それを確認することなくこの世を去ってしまいました。

 その頃、官兵衛が幽閉されている有岡城では、期待していた毛利の援軍がいつまでたっても来る気配が見えず、荒木村重は焦りはじめていました。このまま孤立無援状態では敗北は必至、家臣たちのなかには、村重を殺して、その首をみやげに織田信長のもとへ走ろうという空気も立ちはじめていたといいます。そんななか、籠城戦が始まって1年近くたった9月2日、あろうことか村重は、わずかな側近を連れて夜半に城を抜け出し、嫡男・村次のいる尼崎城(大物城)に移ってしまいます。このとき、愛する妻さえ置き去りにしてきた村重でしたが、茶道具は持ちだしています。よくわからない行動ですよね。

 この村重の行動については、はっきりしたことはわかっていませんが、逃亡との解釈が多いようです。敵方のみならず家臣からも命を狙われ、極度の恐怖心を抱いていたのかもしれませんし、妻を捨てても茶道具を持ちだしているところを見ても、正常な心理状態ではない、常軌を逸した行動といえます。そんな追い詰められていく村重の心理状態を、ドラマでは上手く描いていたと思います。

 ただ、一方で、村重が有岡城を抜けだしたのは、再三使者を送って援軍要請しているにも関わらず動かない毛利氏に対して、自ら安芸国に出向いて直談判するためで、持ちだした茶道具はその手みやげだったと見る説もあります。しかし、だとすればその後の村重の行動に矛盾が出てきますし、何より、総大将がいない籠城軍など総崩れは時間の問題。ちょっと無理がある解釈だと思います。やはり、追い詰められて逃亡と考えるのが打倒なんじゃないでしょうか。

 主を失った有岡城は、織田方の調略などで内部から崩れ始め、10月15日、織田軍の総攻撃が開始されます。この大混乱に乗じて城内に紛れ込んだ栗山善助ら官兵衛の家臣たちは、獄中の官兵衛の救出に成功します。栗山善助、母里太兵衛井上九朗右衛門らは、この少し前から商人に変装して城内に侵入し、投獄場所をすでに特定していたといいます。ドラマでは、3人揃って官兵衛を救出していましたが、別の説では、実際に官兵衛を助けだしたのは、善助と銀屋新七という商人だったともいわれます。いずれにせよ、善助がいたのは間違いないようですね。

 助けだされた官兵衛は、1年近くも不衛生で狭い土牢に閉じ込められていたため、膝の関節が曲がり髪の毛は抜け落ち皮膚病を患い、生涯回復しなかったといいます。奇跡的に生還したとはいえ、大きな代償だったといえるでしょう。ドラマの官兵衛は、禿げてないようでしたけどね(笑)。



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by sakanoueno-kumo | 2014-06-04 00:51 | 軍師官兵衛 | Trackback(1) | Comments(3)  

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Tracked from ショコラの日記帳・別館 at 2014-06-04 14:54
タイトル : 【軍師官兵衛】第22回感想と視聴率「有岡、最後の日」
「有岡、最後の日-遂に奇跡の生還!」 第22回の関東の視聴率は、前回の14.8%... more
Commented at 2014-06-04 21:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by heitaroh at 2014-06-05 22:12
私はなぜ、桐谷美玲のような人気女優があんなちょい役で出てるのかなと思っていたら、本当に美人だったそうですね。
そう考えれば、村重の行動はちょっと意味不明ですよね。私も同感です。
Commented by sakanoueno-kumo at 2014-06-06 16:49
< heitarohさん

わたしも、今回のドラマではじめて知りました。
司馬さんの小説にも出てきていたかもしれませんが、よく覚えてなくて・・・。
武将の妻や娘が絶世の美女だったという話はよく聞くフレーズで、どこまで事実か疑わしいものも多いですが、だしにいたっては、『信長公記』ほか複数の記録にその美しさが記されているほどですから、本当に美しい女性だったのでしょうね。
村重も彼女をたいそう溺愛していたといいますから、そんな嫁さんを見殺しにして、茶道具だけを守って生き延びた村重の心理状態は理解不能ですよね。
一種のノイローゼだったとしか考えられません。

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