花燃ゆ 第11話「突然の恋」 ~文と久坂玄瑞の縁談~
萩城下に英才で知られた玄瑞でしたが、その容貌も麗しく、身の丈6尺(約180cm)の長身で、面構えはすこぶるイケメン、しかも美声で、立ち居振る舞いも同世代の男のなかでは抜きん出ていたといいます。玄瑞がその美声で詩吟を唸りながら歩くと、付近の女性が群がるように彼を覗き見たとか。ちょっとしたスターですね。しかも、萩城下きっての秀才だったわけですから、容姿端麗にして頭脳明晰、まさに非の打ちどころのない人物だったようです。
そんなミスターパーフェクトと文が結婚に至った馴初めについてですが、ドラマでは、お互いにほのかな恋心を抱いていたことになっていましたが、そこはドラマの設定。実際に伝えられる話では、玄瑞ははじめ、この縁談に乗り気ではなかったようです。その理由について、同じ松下村塾生だった横山幾太という人物が明治になってから執筆した随筆で、次のように語っています。
「久坂時尚ほ甚だ荘、拒むに夫の妹氏醜なるを以てせり」
妹氏醜なるを以て・・・すなわち、文がブスだから嫌だ!・・・と。ひじょうにわかりやすい理由ですね(笑)。実際に文がブスだったかどうかはわかりませんが、モテモテのイケメン玄瑞ですから、周りにもっと美人がたくさんいたのかもしれません。そんななか、いくら師匠の妹御といえども、なんでこんな幼い小娘と・・・と思ったのかもしれませんね。男として、わからなくもないです(笑)。
ふたりの縁談を仲介していたのは小田村伊之助ではなく、松下村塾生のなかで最年長の中谷正亮という人物でした。ブスだから嫌だと玄瑞がいったのも、この正亮に対してだったようです(当然ですが、松蔭や文に直接いったわけではありません)。幾太の随筆によると、玄瑞の言葉を聞いた正亮はすぐさま、
「之れは甚だ君に似合はざる言を聞くものかな、大丈夫の妻を妻とる。色を選ぶべきか」
と、強く叱責したといいます。まあ、18歳ですからね・・・。健康な男子ならば色を選びたいですよね(笑)。しかし、この正亮の叱責に玄瑞は言葉に詰まり、考えなおして縁談を承諾した、と幾太は続けています。この切りかえの速さと決断力は、さすが君子といえるでしょうか。そんな人格も含めて優秀な愛弟子・玄瑞を、吉田松蔭は義弟にしたかったのでしょうね。松蔭も罪なことをするものです(笑)。
今週の塾生スポットライトは、前原一誠でしたね。一誠は久坂玄瑞や高杉晋作ら主だった塾生のなかでは年長の天保5年(1834年)生まれで、このとき24歳でした。塾生といっても、瀬戸内海側の厚狭郡船木村という遠方からやってきた一誠は、松下村塾で学んだのはわずか10日間ほど。しかし、その10日間で見た、松蔭の塾生から学ぼうとする姿勢に、たいそう感銘を受けたといいます。一誠は、主だった塾生のなかでは数少ない明治まで生きる人物ですが、わずか10日間に学んだ松蔭の遺志を深く継承し、やがて非業の死を遂げることになるのですが、それは、物語のずっとずっとあとの話です。
ブログ村ランキングに参加しています。
よろしければ、応援クリック頂けると励みになります。
↓↓↓
by sakanoueno-kumo | 2015-03-16 20:01 | 花燃ゆ | Trackback | Comments(0)















