神戸の古墳めぐり その3 ~狩口台きつね塚古墳~
明石海峡を間近に望む小高い段丘上に、狩口台きつね塚古墳があります。
この一帯には、古墳時代末期の小型古墳が10数基あったそうですが、現在は、このきつね塚古墳だけが残されています。

きつね塚古墳は6世紀前半につくられたと考えられており、周りに濠が二重にめぐらされている作りは、この時代の古墳としてはあまり例がないそうです。
墳丘は2段の斜面でできており、すべて盛り土でつくられています。
円墳の直径は26mで濠の直径は56mにもなります。
円墳としては、結構大きめのものだそうです。

古墳中央には、花崗岩の巨石で築かれた神戸市内最大の両袖式の横穴式石室があるそうです。
その全長は9.5mで、内部には凝灰質砂岩製の家形石棺が納められていたそうです。
しかし、盗堀で破壊され、副葬品は金銅装馬具や須恵器が残るのみだったとか。
出土品から、この古墳は6世紀前半に最初の埋葬が行われ、7世紀初頭に追葬が行われたことがわかったそうです。

実はわたし、いまから40年近く前に、発掘調査中のこの古墳の石室に入らせてもらったことがあります。
昭和53年(1978年)だったと思いますが、当時小学校6年生だったわたしは、夏休みの自由研究で古墳めぐりをしていたところ、たまたま発掘調査中のこの古墳を訪れました。
カメラを持ったわたしを見つけた調査員の方が、わたしを石室の中に入れてくれました。
当時は、緩かったのでしょうね。
で、その写真を貼った自由研究は、みごと入選し、表彰状をいただいた思い出があります。
それから30余年、同じく小学校6年生の娘の自由研究につきあったときの記録が、この稿の写真です。
親子二代のきつね塚古墳探索です。
(説明板が傷んでます。作り直してください。)
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この古墳に埋葬されている人物はわかりませんが、同時期の周辺の古墳とは様相が異なることから、かなり有力な被葬者ではないかと考えられているそうです。
神戸の古墳めぐり その1 ~五色塚古墳と小壺古墳~
神戸の古墳めぐり その2 ~吉田王塚古墳~
神戸の古墳めぐり その4 ~処女塚古墳・西求女塚古墳・東求女塚古墳~
神戸の古墳めぐり その5 ~大歳山遺跡公園・舞子古墳群~
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by sakanoueno-kumo | 2016-03-30 21:34 | 神戸の史跡・観光 | Trackback | Comments(0)