舛添要一東京都知事の政治資金私的流用問題に思う、民無信不立。
政治資金私的流用問題で連日「針のむしろ」となっていた舛添要一東京都知事が、ようやく辞意を表明したようですね。
まあ、当然の結末ではないでしょうか。
一部では、新たな知事選にかかる何十億もの無駄な支出を思えば、舛添さんの横領額なんてたかが知れた額で、辞職は不要だといった意見もありましたが、こんなものを損得勘定で語るべきではないでしょう。
「民信なくんば立たず(民無信不立)」
「人民に政治が信頼されなければ、国は成り立たない」という孔子の言葉です。
これを許して、このあと真っ当な都政が成り立つはずがありません。
東京都知事は前任の猪瀬直樹氏から2代連続して「政治とカネ」問題で辞職に追い込まれましたが、猪瀬さんの方が額はデカかったかもしれませんが、やったことは猪瀬さんの方が百倍マシだとわたしは思います。
だって、猪瀬さんの場合は、いわゆる選挙資金を不正に受け取ったわけで、つまりは、選挙にはそれだけ金がかかるってことが問題で、私利私欲に走ったわけではないでしょ。
舛添さんの場合は、ピザの本やら家族旅行やら中国服やら、まぁぁぁ、公私混同も甚だしいというか、誰かが言ってたとおり、あまりにも「セコい」。
これは「政治とカネ」問題ではありません。
政治とは一切関係なく、単なる「ネコババ」です。
軽蔑というか、失笑というか、やってることは、あの野々村竜太郎元兵庫県議と同じですからね。
猪瀬さんと舛添さんでは、不正の質がまったく違う。
ファーストクラスやスイートルームがどうこうって言ってたあたりまでは、許せたんですけどね。
ただ単に、庶民感覚からずれた人ってな感じで。
でも、そのあと出るわ出るわで、もうウンザリでした。
ただ、少しだけ舛添さんを擁護するとすれば、彼は本当はもっと早く辞めたかったんじゃないですかね。
でも、いろんなしがらみがそれを許さなかった。
ところが、事態の悪化を見て、彼に続投を強要していた勢力までもが不信任決議案に賛成する姿勢を見せ、はしごを外されたかたちで今日の辞意表明に至った、と。
まあ、それも自業自得と言ってしまえばそれまでですが、まな板の上の鯉状態だったであろうこの数週間は、しんどかったでしょうね。
これで都政の混乱は沈静化するでしょうが、舛添さんの問題が解決したわけではなく、辞めたあとは、裁きは法廷の場に移るでしょう。
もう、政治家としての復帰は難しいでしょうし、何のしがらみもなくなるわけですから、せめて法廷では素直に罪を認めてほしいですね。
でないと、ほんとに野々村元県議と一緒になっちゃいますよ。
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by sakanoueno-kumo | 2016-06-15 21:29 | 政治 | Trackback | Comments(0)