太平記を歩く。 その58 「書寫山圓教寺」 兵庫県姫路市
兵庫県姫路にある、西の比叡山と称される天台宗の古寺「書寫山圓教寺」を訪れました。
書写山は、姫路市の北部にある標高370mの山で、圓教寺はその山上にあります。

大塔宮護良親王や楠木正成、さらには播磨国の赤松則村(円心)らが各地で倒幕の兵を上げると、その機に乗じて後醍醐天皇(第96代天皇・南朝初代天皇)は名和長年ら名和一族を頼って隠岐島から脱出し、伯耆船上山で挙兵します。
やがて六波羅陥落の知らせを聞いた後醍醐天皇は、元弘3年(1333年)5月23日に船上山を出発し、京へと向かいます。

その帰路、後醍醐天皇はここ書寫山圓教寺に立ち寄り、一泊したといいます。
ここで、天皇方として摂津と山崎を何度も往復して幕府軍と戦っていた円心に会いました。
このとき後醍醐天皇は、円心を「天下草創之功」と称えたといいます。

有名な「摩尼殿」です。
書寫山圓教寺で画像をググったら、まずこの画像が出てきますね。

圓教寺は、康保3年(966年)に天台宗の僧・性空によって創建されたと伝えられ、花山法皇(第65代天皇)の勅願所となりました。
摩尼殿の号は承安4年(1174年)に参詣した後白河法皇によるものだそうです。
摩尼殿は、京都の清水寺と同じ舞台造りとなっています。
たしかに似てますね。

こちらが有名な三之堂。
右側の建物が大講堂、左奥に見えるのが食堂(じきどう)、写真左に屋根の先端が少しだけ見えているのが、常行堂です。
いずれも室町時代の再建で、国の重要文化財ですが、後醍醐天皇の行幸以降に再建されたものです。

ここは、天正6年(1578年)に起きた羽柴秀吉と別所長治の三木合戦において、一時秀吉が本陣を置いた場所でもあります。

ここ三之堂は、平成26年(2014年)のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、同じく平成15年(2003年)の 『武蔵-MUSASHI-』、そして、あのトム・クルーズ主演のハリウッド映画『ラスト・サムライ』のロケ地にもなっています。

書寫山圓教寺については、他の稿でも紹介していますので、よければ。
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夏休み中播磨路紀行2016 その4 「書寫山圓教寺~前編~」
夏休み中播磨路紀行2016 その5 「書寫山圓教寺~後編~」
「太平記を歩く。」シリーズの、他の稿はこちらから。
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by sakanoueno-kumo | 2017-05-26 00:50 | 太平記を歩く | Trackback | Comments(0)