太平記を歩く。 その60 「福厳寺(後醍醐天皇御駐蹕之處)」 神戸市兵庫区
神戸市兵庫区にある福厳寺の入口には、「後醍醐天皇御駐蹕之處」と刻まれた石碑があります。
ここも、配流先の隠岐島を脱出して京に帰る帰路の後醍醐天皇(第96代天皇・南朝初代天皇)が立ち寄ったとされます。

後醍醐天皇は元弘3年/正慶2年(1333年)5月31日から6月2日までの間滞在し、この地で楠木正成の参向を受け、また、東国で挙兵した新田義貞によって鎌倉幕府が壊滅したという報せを受けたといいます。
『太平記』は、「兵庫の福厳寺といふ寺に、儲餉(ちょしょう)の在所を点じて、しばらく御座ありける」と伝えています。

石碑の横には、説明看板があるのですが、色あせてしまって読めません(笑)。
ご関係者さまは、ぜひ作り直してください。

本堂です。
もっとも、当時の福厳寺は、ここよりもっと北東の会下山にあったそうですけどね。

その後、京に戻った後醍醐天皇は、天皇自らが政治を行う建武の新政を開始するんですね。
ところが、元弘の乱の論功行賞において赤松則村(円心)や足利尊氏を怒らせてしまい、やがてそれが、南北朝の分裂に繋がっていきます。「太平記を歩く。」シリーズの、他の稿はこちらから。
↓↓↓
ブログ村ランキングに参加しています。
よろしければ、応援クリック頂けると励みになります。
↓↓↓


by sakanoueno-kumo | 2017-05-30 23:43 | 太平記を歩く | Trackback | Comments(0)