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周匝茶臼山城跡を歩く。 その2 <主郭・腰曲輪・空堀>

「その1」のつづきです。

周匝茶臼山城の天守は模擬天守なので、歴史的な価値はなく、見どころはその周辺の遺構にあります。


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江戸時代の城がそのまま残る「現存天守」は、世界遺産の姫路城をはじめ全国に12天守しかなく、そのほかはすべて昭和以降に再建されたものですが、その中でも、「復元天守」「復興天守」「模擬天守」といった名称に分類されます。

「復元天守」は、古写真や図面などの史料に基づいて、往時の天守を忠実に再現したもののことで、「復興天守」と呼ばれるものは、かつて天守はあったものの、その史料が乏しく、実際にあったものとはちょっと違う再建となった天守を言います。

最後に、「模擬天守」と呼ばれるものは、実際には天守がなかったはずの城にほかの城を参考にして天守を建てたもの。

あるいは、天守が存在したけれど、実際の天守とは全く違うものを建ててしまったものなどをいいます。

ここ、周匝茶臼山城は天文年間(1532年~1555年)初め頃に築かれて天正5年(1577年)に落城した城ですから、天守のような建物があったとしても、このような江戸時代風の天守があったとは考えらず、これは、あくまで模擬天守です。


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主郭の隅には、「茶臼山城跡」と刻まれた石碑と、歌碑があります。


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「吉井詩情」五木ひろし。

知らねぇ~(笑)。

ご当地ソングのようですが、地元の方々は知っているのでしょうか?

でも、せっかく城跡なんだから、歌碑は歌碑でも、戦国時代の浦上宗景の辞世とか、片桐池田家の歴代城主が詠んだ歌とかのほうが良かったのでは?

五木ひろしさん、岡山県出身じゃないし。


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主郭北側の一段下の曲輪に降りてみましょう。


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主郭北側の腰郭から見た、主郭切岸です。

かなりの高低差です。


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主郭切岸に沿って外周を歩いてきます。


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主郭南側の空堀

立派な堀切です。


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空堀の下から主郭切岸を見上げます。


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主郭東側にも曲輪があります。


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二ノ丸といった扱いでしょうか?


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説明板には、「腰郭の跡」とあります。

腰郭というには、少し離れているような・・・。


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こちらにも空堀があります。


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その説明板。


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縄張り図を見ると、東に太鼓の丸と名付けられた曲輪もあるようでしたが、この日は予定外の寄り道だったため、時間の都合でパスしました。

このあと、駐車場に戻る途中の片桐池田家の墓所を参りました。

「その3」につづきます。




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by sakanoueno-kumo | 2021-05-07 00:11 | 岡山の史跡・観光 | Trackback | Comments(2)

 

Commented by kumikokumyon at 2021-05-07 10:33
お城は取ってつけたような模擬天守ですね。
資料館として普通の建物を建てても来訪者が
見込めないからでしょうか。
五木ひろしの歌碑(汗)、笑えました。これを作るのに五木さんに何がしかの税金が行ってると思ったら笑えませんが。
Commented by sakanoueno-kumo at 2021-05-07 23:41
> kumikokumyonさん

>お城は取ってつけたような模擬天守

ですね。
天守というより櫓ですね。
城跡公園を演出するモニュメントという認識でいいんじゃないでしょうか。

>これを作るのに五木さんに何がしかの税金が行ってると思ったら笑えませんが。

まあ、津軽海峡冬景色の歌碑が竜飛岬にあるそうですし、襟裳岬の歌碑も襟裳岬にあるらしいですから、歌碑自体は悪いことではないのでしょうが、吉井詩情、知らないし、聴いたことないし(笑)。

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