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山田方谷像(JR備中高梁駅前)

JR伯備線の備中高梁駅前に、山田方谷像があると知り、立ち寄りました。

前稿でも紹介しましたが、山田方谷は備中松山藩出身の幕末の学者で、その才により藩に学問の教授として取り立てられ、のちに藩主・板倉勝静の下で藩政を担って藩政改革を断行し、破滅寸前の藩財政を立て直すなどの功績を残した人物です。

勝静が幕府の老中となると、その政治顧問として幕政にも関与しました。


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ここを訪れたのは令和3年(2021年)722日、世の中は新型コロナウィルス感染症が流行りだしてから2回目の夏でした。

なので、方谷先生もマスク姿です。

こういう演出はほかの地域でもよく見られ、この1年前に訪れた滋賀県長浜市でも同じことをやっていましたが、最初は面白いと思いましたが、正直、もう飽きました。

何年かのちにこの写真を見て、こんな時代があったなぁと懐かしむ日が来るのかもしれませんが、正直言って今はむかつくだけです。

毎日通勤や通学で駅を利用する人にとっては目にも入らない光景かもしれませんが、初めて訪れた観光客にとっては、迷惑な演出ですね。


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というわけで、写真撮影のために外させてもらいました。

もちろん、あとからちゃんと戻しましたよ。


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方谷は、藩政改革の断行によって十万両もあった借財を8年で返済し、逆に、十万両の蓄財を残すほど藩の財政を立て直しました。

その手法は、徹底した倹約を実施しながら、一方で、領内の特産品を江戸に運んで直接売りさばき、莫大な利益を藩にもたらしました。

また、有名な話では、大量に発行したため信用のなくなっていた藩札を、期限を定めて貨幣に交換し、回収した藩札と未使用の藩札(現在の価値で総額72億円)を高梁川の河原に集まった大観衆の面で焼却しました。

このパフォーマンスによって藩札の信用は回復し、その後発行した藩札は高い信用を得て、他藩にまで流通するようになったといいます。

学者であり、官僚であり、政治家でもあったってことですね。


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方谷が出した倹約令は、当時の役人たちの常識だった賄賂酒馳走を全面的に禁止したものだったため、方谷への反発は大きかったようですが、藩主の板倉勝静は、「方谷の言うことは私の言うことである。」と言明し、役人たちを従わせたというエピソードが残っています。


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この像は山田方谷の生誕210年の記念事業として、平成29年(2017年)に多くの人からの寄付もあって完成したものだそうで、高さは、文献に伝わる方谷の身長に合わせ、160cmとなっているそうです。


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新型コロナウィルス感染症によってガタガタになった日本経済

また、助成金補助金でバンバンつぎ込まれた国費。

このツケは必ず数年後に降りかかってきます。

方谷なら、この苦難をどう乗り越えるでしょうね。

その前にこう言うんじゃないでしょうか?

早くマスクはずせ!くだらない・・・と。

次稿につづきます。




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by sakanoueno-kumo | 2022-10-21 17:58 | 岡山の史跡・観光 | Trackback | Comments(4)

 

Commented by kumikokumyon at 2022-10-26 10:56
私も至る所でマスクをつけた像などに
不快感を覚えました。
マスク外して撮影!やりましたね!偉い!

日本政府のアホ行為、ほげ~っと北海道旅行している間に
為替損失で30万ほどパ~になりました!
日銀が覆面円買いって一番の愚行、投機筋の餌食です。
あ、きたきた日銀って逆行ったら丸儲けですよね。
素人の私でもわかりますよ!

しっかり全国割でうまく税金回収させて頂きます。
値上げしてるホテルとかには要注意ですけどね!
Commented by sakanoueno-kumo at 2022-10-28 09:59
> kumikokumyonさん

RES遅くなって申し訳ありません。
経済には疎いのでよくわからないのですが、たしかに逆行ったら丸儲けといえば、そうですね。
でも、そう出来ないように「覆面」なんじゃないんですか?
投機筋はそれもお見通し?
スミマセン、門外漢なのでよくわかりません。

いずれにしても、すぐに円安に戻っているところを見ると、効果は一時的なようですね。
一時的な効果しかないのに、国費を何兆円も使っていいのか?・・・って気もします。
それに、そもそもここまでの円安ドル高の進行は、投機のせいだけではないでしょう。
今まで固いと思われていた円の信用が薄れてしまったからで、もっと根本的な問題を解決しない限り、この流れは止められないでしょう。
覆面であれ公開であれ、為替介入は投機筋と戦っているだけですよね。
それでは一時しのぎに過ぎないんじゃないかと。

この銅像の山田方谷という人は幕末の学者で、その才で備中松山藩の執政に取り立てられ、藩政改革を断行し、破滅寸前の藩財政を立て直した人です。
本文中でも述べましたが、大量に発行したため信用のなくなっていた藩札を、期限を定めて貨幣に交換し、回収した藩札と未使用の藩札(現在の価値で総額72億円)を高梁川の河原に集まった大観衆の面で焼却するというパフォーマンスを行いました。
これにより、その後発行した藩札は高い信用を得て、他藩にまで流通するようになったといいます。

今の円安の流れを、方谷さんならどう立て直すでしょうね。
Commented by heitaroh at 2022-10-31 18:08
まったく同感です。
来年一月からコロナ関連の貸付金の返済が始まるんでしょ。
リーマンの時の20倍とか言ってましたね。
Commented by sakanoueno-kumo at 2022-10-31 23:22
> heitarohさん

まあ、わたしもコロナ融資や助成金にお世話になった一人なので、偉そうなことは言えないんですけどね。
でも、このツケが息子や孫の代に響くとなると、心穏やかにはいられません。

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