どうする家康 キャスト&プロローグ
さて、今年の大河ドラマ『どうする家康』が、1月8日の日曜日から始まりますね。主人公はタイトルどおり、徳川家康。言わずと知れた戦国三英傑のひとりであり、江戸幕府初代将軍・・・といった説明は不要ですね。日本史上最も有名な人物と言ってもいいかもしれません。もっとも、戦国三英傑を人気順で見てみると、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった順番になり、家康はイマイチ人気がないですよね。まあ、上位の2人は良くも悪くも個性が強すぎるという理由もあるのでしょうが、ただ、物語にすると、間違いなく家康ものがいちばん面白い。信長の物語は本能寺の変までだし、秀吉の物語は関ヶ原の戦いまでいかずに終わってしまうのに対し、家康の物語は、桶狭間の戦いから大坂夏の陣まですべて描けますからね。戦国時代の終わりがどこかという定義は様々ですが、大坂夏の陣までという解釈に従うと、戦国時代の最後を締めくくった武将ということになります。そんな家康の物語が、今年の大河ドラマ『どうする家康』です。
それでは、現在発表されているキャストを見てみましょう。
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徳川家康・・・・・・・松本潤(幼少期/竹千代:川口和空)
織田信長・・・・・・・岡田准一
築山殿/瀬名・・・・・・・有村架純
豊臣秀吉・・・・・・・ムロツヨシ
今川義元・・・・・・・野村萬斎
武田信玄・・・・・・・阿部寛
酒井忠次・・・・・・・大森南朋
本多忠勝・・・・・・・山田裕貴
榊原康政・・・・・・・杉野遥亮
井伊直政・・・・・・・板垣李光人
鳥居元忠・・・・・・・音尾琢真
大久保忠世・・・・・・・小手伸也
平岩親吉・・・・・・・岡部大
鳥居忠吉・・・・・・・イッセー尾形
於愛の方・・・・・・・広瀬アリス
服部半蔵/正成・・・・・・・山田孝之
石川数正・・・・・・・松重豊
本多正信・・・・・・・松山ケンイチ
夏目広次・・・・・・・甲本雅裕
本多忠真・・・・・・・波岡一喜
渡辺守綱・・・・・・・木村昴
登与・・・・・・・猫背椿
大鼠・・・・・・・千葉哲也
女大鼠・・・・・・・松本まりか
徳川信康・・・・・・・細田佳央太(幼少期:寺嶋眞秀)
お市・・・・・・・北川景子(幼少期:上村結羽)
織田信秀・・・・・・・藤岡弘、
柴田勝家・・・・・・・吉原光夫
山県/飯富昌景・・・・・・・橋本さとし
水野信元・・・・・・・寺島進
久松長家・・・・・・・リリー・フランキー
松平昌久・・・・・・・角田晃広
今川氏真・・・・・・・溝端淳平
糸・・・・・・・志田未来
関口氏純・・・・・・・渡部篤郎
巴・・・・・・・真矢ミキ
たね・・・・・・・豊嶋花
お田鶴・・・・・・・関水渚
鵜殿長照・・・・・・・野間口徹
於大の方・・・・・・・松嶋菜々子
登譽上人・・・・・・・里見浩太朗
明智光秀・・・・・・・酒向芳
佐久間信盛・・・・・・・立川談春
浅井長政・・・・・・・大貫勇輔
穴山梅雪/信君・・・・・・・田辺誠一
空誓上人・・・・・・・市川右團次
千代・・・・・・・古川琴音
茶屋四郎次郎・・・・・・・中村勘九郎
五徳・・・・・・・久保史緒里
亀姫・・・・・・・當真あみ
お葉・・・・・・・北香那
お万・・・・・・・松井玲奈
松平広忠・・・・・・・飯田基祐
おふう・・・・・・・天翔愛
おりん・・・・・・・天翔天音
武田勝頼・・・・・・・眞栄田郷敦
足利義昭・・・・・・・古田新太
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主人公の徳川家康役は松本潤さん。嵐の松潤ですね。本業はアイドル歌手といえどもこれまで数多くの映画やドラマに出演されている彼ですが、意外にも大河ドラマは初出演だそうです。言われてみれば、時代劇のイメージもあまりないですよね。大丈夫かなぁという気がしないでもないですが、考えてみれば、『軍師官兵衛』の岡田准一さんも『新選組!』の香取慎吾さんも『義経』の滝沢秀明さんも、過去、ジャニーズの主役はみんな大河ドラマ初出演にして初主演でしたから、きっと大丈夫でしょう(もっとも、岡田さんの場合は大河こそ初めてだったものの時代劇経験は山ほどありましたが)。
その岡田准一さんが織田信長役ですね。これは楽しみ。彼ならきっと魅力的な信長を演じてくれるでしょう。大河ドラマ主役経験者ですしね。それで言えば、本多正信役の松山ケンイチさんも大河ドラマ主役経験者ですね。こういうのは大河ドラマファンとしては実に嬉しい限りです。昔の俳優さんは、大河主演のあと脇役で出演される方はたくさんおられましたが、最近の主演俳優さんは、あまり出演されないですよね。西田敏行さんなんて、主役も脇役も何回やったかわからないくらいですからね。大河で主役を張れるほどのビッグネームが脇を固めてくれると、作品に安心感がでます。
豊臣秀吉役がムロツヨシさんですか・・・。ちょっとイメージ違うなぁ。秀吉は何というか、もっと貧相な人でないと・・・。ムロさん、体格いいもんなぁ。まあ、今、BSでやってる『おんな太閤記』のときの西田敏行さんはもっとふくよかな体格でしたから、あの西田さんの秀吉に比べればまだマシかな? とりあえず、お手並み拝見といったところでしょうか。
上の一覧の俳優さん名は男性を紺文字に、女性をピンク文字にしています。こうして見ると、圧倒的に男性が多いですよね。女性がいないと華やかさに欠けるという意見もあろうかと思いますが、わたしはこれでいいと思います。戦国時代は男の歴史ですからね。そこに無理やり女性の配役を作ってヒロインに仕立てようとすると、『麒麟がくる』のときのお駒ちゃんのように邪魔な存在になっちゃいますから。今回は徳川家康とその家臣団たちの物語と聞きますから、男くさいドラマを期待しています。女はいらん!!
ヒロインという意味では、築山殿(瀬名)役の有村架純さんがそれに当たるのでしょう。通説では悪女とされている築山殿ですが、今回はそうではないようですね。ただ、周知のとおり、彼女は比較的早く死ぬことになります。広瀬アリスさん演じる於愛の方も、物語中盤には死ぬでしょうからね。そのあとはヒロインなしで行くのかな? あと、女性陣でいえば、お市の方の北川景子さん。過去、お市の方はその時代を代表する美人女優さんが演じてこられていますから、当然の配役ですね。もっとも、予告で見る限り、今回のお市は勇ましい姫のようですが。
物語後半に出てくる人物の配役は、まだ発表されていませんね。石田三成とか徳川秀忠とか豊臣秀頼とか。三成役を他の嵐のメンバーがやったら面白いのに・・・などと勝手に想像しています。あと、淀殿も楽しみですね。お市の方と同じく美人女優さんでなければならないし、それでいて少し毒がある人でなければならないでしょう。加えて、若きお茶々の時代から出てくるでしょうから、比較的若い女優さんじゃないといけない。そんな条件を考えながら、広瀬すずちゃんとか橋本環奈ちゃんとかはどうだろうか・・・などと勝手に推測しています。当たったら褒めてください(笑)。
のちに天下人となって260年続く江戸幕府を開くことになる徳川家康ですが、彼の人生にはいくつもの大きなターニングポイントがあり、その選択と決断によってからくも生き残ってきた生涯でした。『どうする家康』というタイトルは、そのひとつひとつの人生の選択と決断を意味しているのでしょう。ただ、日本一有名な歴史上の人物ですから、「どうしたか」は誰もが知っています。なので、「どうしたか」に至るプロセスをどう描くかがドラマのポイントでしょうね。家康伝承には、虚実入り混じった様々な説があります。そのなかのどの説を採るかというのも注目ですね。特に、神君家康伝説と言われる後世に作られた家康伝説は、家康の活躍を賛美するために作られた虚構が多く、一般に知られている家康伝承のなかにも、実は史実じゃない話もたくさんあるのですが、わたしは、別にそれらの伝承を描いてもいいと思っています。ドラマですからね。史実や通説だけを描けば名作というものではありません。
ただ、無理やり現代の価値観に当てはめた聖人君子のような虚像はやめてほしい。フィクションでもいいから、ちゃんと歴史を描いてほしいです。そこでちょっと気になっているのが、今回のドラマの予告のキャッチコピー。
平和を愛し、群雄割拠の乱世を終わらせた・・・?
いやいやいやいや、平和を愛しって、平和を愛した人物が、なんで豊臣家の身ぐるみを剥いだ上に滅ぼしちゃうんですか? 関が原はどう説明するんですか? 乱世を終わらせるため? いやいやいやいや、大坂の陣は、すでに負けが確定している日本に、戦争を終わらせるためと言って落とした原爆と一緒ですよ。原爆を落とさなくても日本は遅かれ早かれポツダム宣言を受諾していたでしょうし、豊臣家を滅ぼさなくとも徳川の世は盤石だったでしょう。これ、近年の大河ドラマの最も悪癖です。戦のない世の中を作るための戦い。そんな屁理屈の解釈はありえません。これを聞くと一気に醒めちゃうんですよね。彼らは皆、自分たちの野望を満たすため、あるいは、自家の存続と繁栄のために戦っていたわけで、決して世のため人のために戦っていたわけではありません。言うなれば、現代の企業戦士たちと同じで、自社の利益のため、家庭を守るため、自身の出世のために血眼になって働いているわけで、世の中のために働いている人なんて、ほとんどいないはずです。それが、結果的に世の中の繁栄につながっているだけあって。乱世を終わらせたというのも、結果的にそうなっただけで、家康がそれを目指していたわけではなかったでしょうし、もし乱世を終わらせた男という形容を与えるならば、息子の秀忠こそふさわしいでしょう。家康は当時の武将たちのなかでも、特に戦好きだったとわたしは思っています。本作に限らずですが、天下人を目論む武将たちに、「乱世を終わらせるため」とか「戦のない世を作るため」といった安っぽい反戦スローガンを語らせるの、そろそろやめにしませんか?
とまあ、まだ観る前から批判めいたことを語っちゃいましたが、そうならないことを願いつつ、来週から始まる物語を楽しみにしています。よければ、また今年もお付き合いください。
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by sakanoueno-kumo | 2023-01-05 21:16 | どうする家康 | Trackback | Comments(6)
>「どうしたか」に至るプロセスをどう描くかがドラマのポイント
なるほど。よくわかりました!
誰もが知ってる家康をまたするんかい。
そう思ってましたが興味がわいてきました。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
>誰もが知ってる家康をまたするんかい。
でも、家康が主人公の大河ドラマは、昭和58年(1983年)の滝田栄さんの『徳川家康』以来、40年ぶりだそうですよ。
この時代の作品には必ず家康が出てくるから、もっとやってるように錯覚しちゃいがちですけどね。
遂に家康は明日からですね、大きく期待しないで見てみます。
という一番の理由は書いていらっしゃるようにあの時代感
があまりにも薄いようで・・・・いつ死ぬかもしれない時代に「もういやだ~」なんて言ってられません、勝利の後は平和ではありません。血なまぐさい粛清が待っている時代です。
徳川四天王の配役も優しすぎる男子ばかりで弱く感じます。
それと大河でいつも思うのですがどうして髪型は月代では
ないのでしょう?戦続きで兜の下は月代でないと!と思いますが・・・・
ま、見る前からダメ出しはこれくらいにして。
40年ぶりの徳川家康楽しみです。
今年もよろしくです。
おっしゃるとおりで、今回は家康も信長も秀吉も、みんな総髪ですね。
『麒麟がくる』のときの光秀も道三も義龍も総髪でした(信長、秀吉は月代を剃っていましたが)。
『真田丸』のときも、家康と秀吉は月代を剃っていましたが、真田信繁、信之、昌幸は総髪でした。
どういう意味があるのか、よくわかりません。
また調べてみます。
お人形遊びは、子供時代を描いているのなら、まだ、ありでしょうが、家康が、部下を置いて一人で逃げるなんて・・・。
普通の人と同じように、悩んだんだよということを言いたいのでしょうが、それでも・・・。