鳥取の小学校は「学級委員長」なし 「なれない子供が傷つくから」?
能力の差を「差別」というなら、世の中「差別」だらけだ。
学級委員長が差別ならば、班長も、学級会の議長も、部活のキャプテンも皆差別なのか?
差を感じさせないように教育された世代の子供たちは、免疫を持たずに社会に出て対応できるのだろうか?
運動会など能力差を感じさせないように考慮する話はかなり前から耳にしていたし、事実私の子供の小学校でもそういう傾向が見られた(一応着順は着けていたものの、能力別に組み合わせを決めていたようだ)。
驚きなのは、それが子供たちのためだと本気で思っている親がいること。
理解に苦しむ。
能力の差とは別に、努力ではどうにもならない「差」というのもある。
たとえば、身長などがそうだ。
先天的な差はどうにもならない。
これもまた、コンプレックスを感じさせないように身長順に並ばせない学校もあるらしい。
実に馬鹿げた話だ。
確かに背が低いのは自分のせいじゃない。
努力ではどうしようもない。
だからこそ、そのコンプレックスに向き合い、自覚し、自分の個性という考え方に変えていけるよう鍛えねばならない。
一生付き合って行かねばならないコンプレックスならなおさらだ。
私の息子は背が低く、幼稚園の頃から中学生の現在に至るまでずっと一番前だった。
小学校低学年の頃はたいそう気にしていたようで、「チビ」とからかわれるとよく泣いていた。
しかし中学生になった今では、「チビ」を自虐ネタにして笑いをとるほど強くなっている。
おそらく今でもコンプレックスではあるだろう。
しかし、そのコンプレックスを「個性」に変える力を身につけたようだ。
逞しくなったと思う。
人が人である以上、「差」は必ず存在する。
教育に携わる方々は、コンプレックスに負けてしまうような軟弱な人間を作らないでほしい。
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以下、記事本文引用
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鳥取の小学校は「学級委員長」なし 「なれない子供が傷つくから」?
鳥取県の公立小学校には「学級委員長」がいない。リーダーを決めれば差別につながる、との抗議を人権団体などから受け自粛した結果なのだそうだ。しかし、2009年春から鳥取市で1校だけ20年ぶりに「学級委員長」が復活する。市の教育委員会が2、3年前から子供達の社会性、自主性を育てるために復活を呼び掛けてきた成果らしいが、後に続く学校が現れるかはわからないという。
徒競走もコースを変え、同時にゴールする
鳥取県の公立小学校が「学級委員長」を無くしたのは、人権団体などから「委員長になれなかった子供が傷つく」「自分にはできないと劣等感が生まれる」などの抗議があり、自粛が全県に広がったためだという。図書委員、保健委員といった担当者はいるが、これらの委員は全て横並びの関係にしている。また、「差別」の観点から、運動会の徒競走でも全員が同時にゴールできるように、走るのが遅い子供に対しては、コースをショートカット(近道)したり、スタートラインを他の生徒より前にしたりする学校もあるのだそうだ。
そうした中、鳥取市では2009年春から1校だけだが「学級委員長」を復活させる。鳥取市教育委員会はJ-CASTニュースの取材に対し、
「横並びで生徒は『誰かがしてくれるだろう』と考え社会性、自主性が育たない。2、3年前から市内の小学校に委員長の復活を呼び掛けてきた」
と打ち明ける。人権団体とも交渉し「苦情は受け付けない」と突っぱねたのだそうだ。
その学校は「鳥取市立湖南学園」。08年に小中一貫校の指定を受け09年春から本格的な一貫教育が始まる。同校の金田吉治郎校長はJ-CASTニュースに対し、子供の保護者などから自分の意見を大勢の前でも堂々と表明できるような子供を育てて欲しい、という要望が多くあり、09年春の一貫校としての新制度策定がいい機会だったと明かした。
愛媛県は半数の小学校に「委員長」がいない
そのうえで、
「指導要領を見ても、子供の自主、自立という言葉が盛んに使われている。さらに、みんなをまとめて行くような人材、リーダーを育てていかなければならないとも考えている」
と復活する理由を語った。
ただし、市の教育委員会によれば、「湖南学園」に続き市内で復活させる小学校が出るのかどうかは分からず、県内の地方の小学校ほど復活は難しいのではないか、と話している。小学校の「学級委員長」を「人権」の視点から無くす自治体は大阪以南に多い。愛媛県が04年に調査したところ、同県の約半数の小学校が「学級委員長」を置いていなかったそうだ。同県の教育委員会はJ-CASTニュースに対し、
「様々な子供に活躍の場を与えることを目的に、リーダーの固定を避けているのだろう。必ず学級委員長を置かなければならないという規定はないため、それぞれの学校の判断に任せている」
と話している。