
FIFAランキング2位の強豪スペインですが、ワールドカップでの優勝は今までなかったんですね。少し意外でした。念願の王座といったところでしょうか。日本が敗退したベスト16以降も随時このブログにて取り上げたかったのですが、珍しく仕事が忙しくてなかなかその時間がとれず、ここで少しだけベスト8以降を総括してみたいと思います。
8強に名を連ねた国は、南米勢4ヵ国、欧州勢3ヵ国、アフリカ勢1ヵ国と、南米勢の優勢に思えましたが、結果欧州勢3ヵ国はすべて4強に勝ち上がり、南米勢はウルグアイ1ヵ国だけでした。今大会は、タレント揃いの南米サッカーを組織の欧州サッカーが制したという結果となりました。ブラジル、アルゼンチンの意外なもろさが出ましたね。どちらも個人技としては相手国を凌いでいましたが、失点後の動きは粗くなり、その隙をつかれてまた失点といった、悪循環が目立ちました。焦りで平常心を失うと、もともと組織力がないためどうしても散漫なプレーになってしまうんですね。その点、ドイツ、オランダは安定感がありました。日本が負けたパラグアイも善戦したんですけどね。スペインに一歩及びませんでした。
そんな中、南米勢で1ヵ国だけ勝ち上がったウルグアイでしたが、あの勝ち方には驚きましたね。決定的なゴールをレッドカード覚悟の両手ハンドで阻止。その後PKをガーナが外してゲーム終了。更にPK戦を制して勝利と、言ってみれば反則で掴んだ勝利のようなもので・・・。まあ、PKを決められなかったガーナが悪いといえばそうなんですけど、何か釈然としない思いがあります。ハンドで阻止した選手はお国では英雄扱いらしいですね。これって日本じゃあり得ない感覚でしょう。日本人選手が同じことやったら、おそらく勝ったとしても非難轟々でしょうね。一方で日本じゃ負けても精一杯戦った結果なら拍手が送られますが、南米の彼らは成績如何では命すら危ないお国柄ですから、反則してでも勝てば良しなんでしょうね。国民性の違いといってしまえばそれまでなんですが、私は日本人で良かったと思います。
安定感抜群のドイツでしたが、4強でスペインに敗退しました。ドイツはこれまで大勝続きできており、少し油断があったように思えました。他のスポーツでもよくあることですが、大勝の次の試合は気付かぬうちにプレーが粗っぽくなり、力が出せない結果になることが往々にしてあります。ドイツがそうだったかはわかりませんが、やはり大勝続きでくると、緊張感が緩むというのはあったかもしれません。一方で、ここまで全勝という安定感を見せていたものの決して楽な試合続きではなかったオランダは、無難に決勝へと駒を進めました。まあ、反則勝ちのウルグアイはこの辺で負けてもらわないとねえ・・・。
で、迎えた欧州勢同志の決勝。試合前の私の予想は、これまでのプロセスを考えるとランキングでは劣るものの勢いでオランダの優勝と思っていました。が、結果はスペインの底力に軍配が上がりました。全勝のオランダに対して、グループリーグ初戦を黒星スタートと今大会ではイマイチ地味な印象だったスペインでしたが、やはりランキング2位は伊達ではありませんでしたね。注目すべきは、決勝トーナメントの4試合をすべて1-0で勝利してきたことです。失点0というのはその堅い守りがわかりますし、1-0という緊迫したゲームを制してきたことによって培われた集中力の賜物とも言えるでしょう。大勝続きだったドイツと対比して、勝負の難しさがうかがい知れます。ボロ勝ちが必ずしも良いとは限らないということがよくわかる結果ですね。
決勝に勝ち上がった2ヵ国は、どちらも派手な選手はいない組織のチーム。それはまさしく日本サッカーの目指すところで、この2ヵ国の活躍というのは、日本サッカーにとっても明るい未来に繋がる結果といえるのではないでしょうか。ここ数日、日本代表選手の海外移籍のニュースが後を絶ちませんね。ワールドカップは今の日本人選手にとっては世界への品評会のようなもののようです。近い将来、日本が決勝に上がる日が来ることを期待しながら、しばらくはワールドカップ南アフリカ大会の余韻に浸りたいと思います。
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▲ by sakanoueno-kumo | 2010-07-13 01:49 | 他スポーツ | Trackback | Comments(0)