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天地人 第43話「実頼追放」

 直江兼続の実弟、大国実頼。兼続の2歳下の1562年(永禄5年)生まれ。私には男兄弟がいないのでわからないが、年近い兄弟は終生ライバル意識があるという。そしてその意識は弟のほうがより強いとか。ましてや兄が偉大な人物であればなおのことだろう。兄であるが故、認められない、譲れない思い・・・。そんな心が実頼にもあったのではないだろうか。

 ドラマでは、本多正信・正純父子を前に縁組の中止を発言した実頼だったが、史実では本多の使者を殺してしまい、出奔し高野山に逃れるとある。ドラマ以上にヘビーなぶち壊し行為で、その後の兼続の尻拭いは並々ならぬものだっただろう。ドラマ中にあったような正信父子とのやり取りが実際にあったかどうかはわからないが、その後縁談を取りまとめ、政重の養子縁組解消後も本多家とは深い交流があったことから考えれば、本多氏がよほど兼続を信頼していたことが窺える。弟の失態を帳消しにするほどの兼続の誠意。兼続・実頼兄弟では完全に弟の負け。高野山にて実頼はそう悟っただろうか。

 「如何なる苦境に立たされようとも、上杉の誇りを傷つけることだけは許せない。」
実頼には自分なりの正義があっての行い。責めは受けるも考えを改めるつもりはない。曲がったことは許さず、万人が正しいと思える道こそ上杉の掲げる「義」であると説く。

 「義だ、誇りだと声高に叫ぶ者の心中にあるのは、ただ己が体面のみ。我らが奉ずる義とはもっと大きなもの。」
兼続から見れば、実頼のいう「義」は個人の意地に過ぎない。「義」とは己の為に守るものではないとする。万人の幸せの為には己の意地も捨てる・・・これこそ「大義」であるという考え。上杉家執政の立場での「義」と、一人の侍としての「義」。そこに深い溝が生じたとも言えるかもしれない。本当の「義」とは何か・・・。不詳、私ごときでは答えは見つからない。

 余談ですが、大国実頼役の小泉孝太郎さん。
「兄上の進まれている道は、誠に上杉の進むべき道なのでございますか?」
と、力強く兼続に進言していましたが、小泉政権の進めた道は日本の進むべき道だったのか、是非父上に訪ねてみてください。当時の上杉家と同じくらい、今の日本は病んでます。



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by sakanoueno-kumo | 2009-10-29 04:00 | 天地人 | Comments(0)  

天地人 第27話「与六と与七」

 兼続の2歳年下の弟、与七。天神山城主小国重頼の養子となり小国氏の家督を相続、名を小国実頼とする。秀吉の聚楽第新築の際、景勝の名代として上洛、従五位下但馬守を任じられた。姓を小国から大国に改めたのは景勝の命とされているが、本物語では秀吉の命、帰国後、景勝の計らいで景勝の命になったとのこと。まぁ許容範囲だろう。ただその発想が茶々から出たものという設定は、ちょっとやり過ぎ・・・かな?

 遅まきながら「兄離れ」に目覚め始める実頼。弟思いの兄の心が「重荷」に感じ始め、しばらく距離を置く決意をする。私は男兄弟がいないため、兄の思い、弟の思いというのがわからないのだが、男兄弟というのはずっとライバルで、その心は特に弟の方に強いとよく聞く。子供の頃は明らかに差があるものの、大きくなるにつれ差は詰まっていき、しかし何歳になっても兄は兄、弟は弟。追い抜くことはない。とりわけ偉大な兄を持った弟は、兄とは違う自分を見つけようと思うのかも知れない。
 「武勇に長けた兄と、風雅に秀でた弟。」 よくある兄弟関係だがこれは偶然などではなく、兄と違う自分を磨こうとした弟の心の表れなのかも知れない。

 それにしても実頼の奥方のキツイ対応は男としてはツライもの。
「それしきのこと、もっと早くに任されてもよかったのではございませぬか。」
「それはないでしょ!」とテレビに突っ込んだ殿方はたくさんいたのでは?そして似たような言葉をご亭主さんに言った経験のある奥方もたくさんいたのでは?

 亭主の出世を望む、世の奥様方に申し上げます。亭主の出世は本人一人で成し得るものではありません。奥様の協力あってのことです。出世を望まれるならば、どうぞ「心の支え」になってあげてください。
・・・・って、私は家内に直接言えないのだが・・・。
 

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by sakanoueno-kumo | 2009-07-06 02:25 | 天地人 | Comments(4)