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心に残る名曲 No.8 『僕と彼女と週末に』 浜田省吾

 福島原発事故から4ヵ月が過ぎました。あいかわらず出口の見えない政府と東電の無為無策の事故対応や、次々に暴かれていくごまかしの事実に憤りを覚える毎日です。この4ヵ月で、原発のおそるべき正体が完全に満天下に暴きだされました。その安全神話が崩れたばかりか、原発は“低コスト”という謳い文句も大嘘だったかもしれず、経済の発展のためには原発は不可欠といった認識さえ、作り話だったかもしれないという、どこまでが本当で、どこからが嘘なのか、何を信じていいのかもわからない事態となってしまいました。どうやら私たちは、長い間、騙されてきたのかもしれません。

 そんな今、ぜひ多くの方に聴いてほしい歌があります。浜田省吾さんが1982年に発表したアルバム『PROMISED LAND』の中の収録曲、『僕と彼女と週末に』です。



 実に9分を超える壮大な曲で、単なるアルバムの収録曲と言ってしまうには存在が大きすぎる、深いメッセージの込められた歌です。広島出身の浜省は、父親が被爆者ということもあって、戦争平和を歌った楽曲が数多くありますが、その中でもこの『僕と彼女と週末に』は、よくある“LOVE&PEAC”をテーマにした楽曲とは少し違い、もっと地球規模の警告とでも言うべきテーマを謳っています。この曲を初めて聴いた当時、高校生だった私は、この歌詞のテーマを漠然と“公害問題”のように捉えていましたが、今になって聴いてみると、まぎれもなく“原発”“核実験”を示唆しているんですね。

 この歌の2番の歌詞の中に、こんな一節があります。

 恐れを知らぬ自惚れた人は
 宇宙の力を悪魔に変えた


 この4ヵ月で、私たちははっきりと理解したはずです。原子力、核エネルギーは、人間の手に負えない「悪魔」であることを。踏み込んではいけない「神の領域」であったことを。その昔、人間は自然の力を恐れ、自然を“神”として崇めてきました。しかし、近代になり、人間は自然を作りかえる知恵を身につけ、自然への尊敬の念がゆらぎました。車が走り、飛行機が飛び、月に降り立ち・・・そうした科学の発展と共に、人間は自然をも司っているという思い上がりの考えが頭をもたげ、自然を恐れなくなっていきまた。そしてついには、核分裂という神の領域に足を踏み入れた・・・。そう、「恐れを知らぬ自惚れた人は、宇宙の力を悪魔に変えた」のです。

 この歌詞の前に浜省は、こんなことも歌っています。

 昨日の絵の具で破れたキャンバスに
 明日を描く愚かな人
 売れるものならどんなものでも売る
 それを支える欲望


 世界で原発が最も多く建設されたのが1970年代後半から80年代にかけて。1982年に浜省がこの楽曲をリリースしたのは、父親が被爆者である彼にとって至極当然のことだったのかもしれません。この曲をテーマにした当時の彼のコンサートで、スクリーンいっぱいに映し出された地球の映像をバックに、この歌を熱唱していた浜省の歌声が、今改めて思い出されます。原発反対派の人も推進派の人もよくわからない人も、約9分間だけ時間を作っていただいて、ぜひこの歌を聴いてみてください。


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by sakanoueno-kumo | 2011-07-13 15:12 | 音楽 | Trackback | Comments(8)  

心に残る名曲 No.2 『ラストショー』 浜田省吾

 私がサザンオールスターズに勝るとも劣らないほど好きだったのが、浜田省吾です。ジャンルはサザンとまったく違う“硬派”なロックの浜省ですが、私と同じくサザンが好きな人にこの浜省も好きだという人が多いんですよね。両者のサウンドにはどこにも共通点が見つからないんですが、どこかに同じ場所をくすぐられる何かがあるんでしょうね。私も高校時代から現在に至るまで、両者のアルバムだけはずっと買い続けています。私は若いときからずっと、レイバンのサングラスを愛用しているのですが、これも浜省の影響からです。レイバンのグラザンにバンダナ、TシャツにGジャンの姿がカッコ良かったんですよねぇ~。で、今でも私はそのファッションです。さすがにバンダナはしませんけどね(笑)。

 さて、今回紹介するのは数ある名曲の中で私の最も好きな曲、『ラストショー』です。



 この曲は1981年に発売された、浜省としては13曲目のシングル曲で、アルバムとしては、同じく1981年発売の「愛の世代の前に」のB面の2曲目に収録されています。B面って言葉、死語ですね(笑)。もちろんのちにCD化されてますから、この場合アルバム7曲目と言った方が正しいのかもしれませんが、当時LPレコードを買った私としては、この曲はあくまでB面の2曲目です。

 浜省サウンドはドライブによく合うんですが、とりわけこの曲は車の中で一人で聴くに相応しい曲ですね。歌詞の内容は、恋の終わりを歌うラブソングで、当時の浜省のコメントでは、「若い男の子と女の子のラブストーリーで、胸が痛くなるような、そんな絵が見えるような曲を作ったつもり」と語っているように、まるで映画のように情景が映し出されて見えてきます。1番で、2人が恋人同士としてもっとも輝いていた頃を回想し、2番以降で少しずつすれ違っていく2人の姿を描いています。1番の「星は君のもので月は俺のものだった」なんて気障な台詞は浜省にしか絶対に歌えない(笑)。この気障な歌詞も、彼の独特の声の特権ですね。

 コンサートでも浜省のMCは気障なんですよ。でも何故かそれがイヤミに聞こえないんですよね。それは、私が思うにですが、彼の中でそれはカッコつけてるようなところがまったくなく、自然に出てくる言葉だからなんじゃないでしょうか。カリスマミュージシャンにありがちな力みがまったく感じられない、自然体なイメージの彼から発せられる言葉だから、気障な台詞でもスンナリ受け容れられるんじゃないかと私は思います。長くコンサートに行ってませんが、また行きたくなっちゃいました。

 シングルとしてはまったくヒットしていないこの曲ですが、浜省ファンの中では人気の高いこの曲です。誰でも1度や2度は切ない別れの経験があり、この曲を聴くと、胸が痛くなる・・・そんな思いがあるからでしょうか・・・。 


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by sakanoueno-kumo | 2010-09-23 18:25 | 音楽 | Trackback | Comments(4)